スクールバス故意に急停止 児童数人がけが 保護者説明会で新たな事実 市教委児童に聞き取り調査へ 北海道小樽市
HBCニュース 2022/9/8(木) 21:00配信
安全な登下校を支えるはずのスクールバス。北海道小樽市で、「まさか」の出来事が起きていました。
大場文香リポート(1日)
「運転手は、こちらのスクールバスで、動き出してすぐに急ブレーキをかけるという行為を2回繰り返したということです。
当時は午後の便の出発前で、バスのドアは開いていました」
8月26日、小樽市立潮見台(しおみだい)小学校の、帰りのスクールバス。70代の男性運転手が、学校の敷地にある坂道でブレーキを緩めてバスを発進させ、急停止する運転を2回、繰り返しました。バスには児童25人が乗っていて、このうち数人が座席に顔をぶつけるなど軽いけがをしました。けがをした女子児童の保護者は…。
けがをした児童の親「怖かったと本人は言ってました。大丈夫?痛い?って言ったら「痛いし怖かった」って言っていて」
女子児童は、首と額(ひたい)の挫傷と診断されました。小樽市教育委員会が男性運転手に急ブレーキをかけたワケを聞くと…。
「車内で騒ぐ児童を静かにさせるために故意にやった」(男性運転手の声 吹き替え)
問題を受けて市教委は、9月2日に保護者への説明会を開催。こんな情報も、明らかになりました。
保護者説明会での小樽市教育委員会
「子どもたちを叩いたというような声を耳にしたんでけれども、本人の表現では、頭をなでるようにはあったけれども、私たちが見たらそれは叩くという風に思える行為を行ったことは本人は認めております」
「過去にも、バスを急停止させていたのでは」と問いただした保護者に対し、市教委は「男性運転手は、“そのような行為をした記憶は無い”と回答している」と答えました。
保護者
「例えば今回騒いでいたって言っても、誰誰ちゃんと誰誰ちゃんが騒いでいたから学校の方から注意してくださいとスクールバスの運転手が学校に伝えて、学校の先生から児童に注視するという連携が取れていていいはずなのに」
6日、学校が保護者に対して開いた説明会では、こんな発言も。
小樽市立潮見台小学校 校長
「運転手さんの不適切な行動について、いままで保護者からそういう情報があっても共有できなかった」
スクールバスを担当する「市教委」と、「学校」との連携不足を伺わせます。
谷内翔哉リポート(8日)
「午前10時、小樽市教委の職員が小学校に入ります」
小樽市教委は、スクールバスを利用していた児童に、けがをしたかどうかや、男性運転手の様子について、きょうから聞き取り調査を開始。児童からの話をもとに、男性運転手に事実の確認を進めていく予定です。
▽8月26日の出来事
・スクールバス 午後2時40分の午後便 児童25人乗車 教員の乗車なし
・ゆるい下り坂で、バスが急ブレーキを2度繰り返す
・バスは定刻発車 午後3時ごろに学校へ戻る
・保護者から学校へ連絡 学校から小樽市教委に連絡
・運転手に事実確認 「騒ぐ児童を静かにさせるために故意にやった」と認める
・小樽市教委が警察に相談し、車庫で警察が運転手に事情を聞く
▽スクールバス運転手
・70代男性 2021年12月任用
・運転は小樽市教委任用の2人がローテーションで担当
・マイクロバスの運転歴は確認
・任用後の研修ないが、折に触れて、「安全運転をするように」と声掛け
▽保護者説明会で明らかになったこと(学校による児童への聞き取り)
・「急ブレーキは以前にも」
・「2日前に頭をぶつけた子が」
・「頭をたたかれた」(2人が3回程度)
・「乗るときに番号を伝える声が小さかったから怒られた」
・「バスを降りるとき”早く降りろ”と言われた」
▽子どもの”腹立つ”行動に対しては…(アンガーマネジメントコンサルタント 瀬川弘絵さん)
・「反射」しない (「反射」で手が出る・怒鳴る)
・人は長年培われた「自分の中の正義」が裏切られると、我慢できずに怒る
・イラッとした瞬間の行動をメモする
9月8日(木) 「今日ドキッ!」