【長崎】長崎市立学校教諭パワハラ訴訟で和解成立

【長崎】長崎市立学校教諭パワハラ訴訟で和解成立
長崎文化放送 2022/9/9(金) 21:42配信

長崎市立学校に勤めていた教諭が同僚にパワハラを受け、学校に相談したにも関わらず、対応が不十分だったとして長崎市に損害賠償を求めていた裁判で9日、和解が成立しました。訴状によりますと佐藤真一郎教諭(53)は2019年に務めていた長崎市立学校の体育教官室で、同僚の教諭から他の教諭がいる中、約1時間にわたって大声で叱責を受けたり、管理職である校長と教頭がいる前で「殴ってやろうかと思った」と暴言を吐かれたりするパワハラを受けました。学校にパワハラ被害を相談しましたが、校長の対応は不十分で改善されず、長崎市は安全な職場環境を整える義務を怠り、精神的苦痛を受けたとして去年3月に市に150万円の損害賠償を求め提訴していました。和解条項で長崎市は同僚の教諭の言動は「不適切」であったと認めた上で、学校にハラスメントの相談があったらその対応結果を相談者に書面で交付することを義務付けるようハラスメントなどの防止に向けた指針を改正するとしています。また今年度から市立学校の全ての職員に対し定期的にハラスメントに関するアンケートを実施することなどを約束し、9日、和解が成立しました。佐藤教諭は150万円の損害賠償請求を取り下げました。佐藤真一郎教諭(53)は「今後の学校現場でハラスメントに苦しむ教職員がいなくなり、教職員が持つ能力が十分発揮できるよう、判決での金銭的な勝利ではなく、ハラスメント相談制度の実用性を高める改善を条件とした和解を選択しました。本件の和解が、少しでも学校現場の労働環境の改善につながることを切に願います」と話しました。今後、長崎県にもハラスメント対策を求めていきたいとしています。

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