元教授に懲役4年求刑 三重大付属病院の汚職事件

元教授に懲役4年求刑 三重大付属病院の汚職事件
伊勢新聞 2022/10/19(水) 8:00配信

 三重大付属病院の汚職事件で詐欺、第三者供賄で逮捕、起訴された臨床麻酔部元教授亀井政孝被告(56)の論告求刑公判が18日、津地裁(柴田誠裁判長)で開かれ、検察側は懲役四年を求刑した。亀井被告が代表理事を務める一般社団法人には200万円を追徴することも求めた。判決は来年1月19日。

 検察側は論告で、薬剤の大量使用の対価として寄付金を受け取ったのは明らかとし、「反省の色はまったくうかがわれず、刑事責任は重い」と述べた。

 弁護側は詐欺と小野薬品工業(大阪市)への第三者供賄について「被告に賄賂の意図や対価として寄付金を受け取るといった認識がなかった」などと無罪を主張した。すでに事実を認めている「日本光電工業」(東京)への第三者供賄については情状を求めた。

 起訴状などによると、平成30年3月に亀井被告は小野薬品工業が製造・販売する薬剤「オノアクト」を多数発注する見返りに同大名義の口座に寄付金の名目で200万円を振り込ませたとされる。

 令和元年8月には元講師と共謀し、医療機器メーカー「日本光電工業」製の生体情報モニターなどが納入されるよう便宜を図った見返りとして、亀井被告が代表理事を務める一般社団法人の口座に200万円を振り込ませたとされる。

 また、元准教授と共謀し、「オノアクト」を投与した事実がないのに投与したように装って、診療報酬約82万円をだまし取ったとされる。

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