【速報】「容姿からかう」「出身校ばかにする」 木更津看護学院、一転パワハラ認める 学校長辞職、教員2人退職へ 21年度1年生の4割退学
千葉日報オンライン 2022/12/28(水) 19:44配信
木更津看護学院(木更津市)で生徒の自主退学が相次ぎ、教員によるパワハラを訴えていた問題で、重城利国学校長と学校を運営する君津木更津医師会の天野隆臣会長は28日夜、記者会見し、パワハラの事実を認めた。同校は今年2月、千葉日報社の取材にパワハラを否定していた。
重城学校長は「心よりおわび申し上げる」と陳謝、責任を取り校長を辞職する考えを明らかにした。天野会長は「学校長に任せすぎていた。復学したい人は積極的に受け入れたい」とした。パワハラを認定した教員2人は退職意向という。
弁護士らによる第三者委員会が実態調査し認定した。具体的には「怒鳴るなど指導時の威圧的態度」「生徒の出身校をばかにする」「生徒の容姿をからかう」「辞めた方がいいなどの人格否定」などのハラスメントがあったとした。
背景として、入学者の減少傾向などで「教員のストレスが増加」する一方、受験倍率の低下に伴い「以前より学力の低い生徒を受け入れている状況」がハラスメントに影響を与えたと考えられるとした。
再発防止に向けては、教員の指導マニュアルの作成と研修、生徒からの授業評価の導入などを挙げた。
同校では2021年度の1年生38人のうちの15人と、2年生2人が退学した。学校側は今年2月、千葉日報社の取材に大量退学の事実を認めたが、教員のパワハラについては否定。一方で、本紙報道などを受け第三者委を5月に立ち上げた。同校は1940年に前身の助産婦看護婦学校として設立され、後に改名した。
元生徒の1人は取材に「パワハラが認められて良かった。復学を希望している人もいるので、安全な場で学ぶ機会が設けられることは本当にありがたい」と話した。