「1発どついていいか」 女子生徒に平手打ち体罰の元教諭を書類送検 兵庫・姫路
産経新聞 2023/1/11(水) 18:17配信
兵庫県姫路市の私立姫路女学院高で昨年9月、ソフトボール部の1年生の女子生徒(16)が体罰を受けた問題で、同県警は11日、傷害と暴行の疑いで、同部顧問を務めていた元教諭の男性(40)を神戸地検姫路支部に書類送検した。元教諭は「本当に申し訳ない」と話し、容疑を認めているという。生徒が昨年10月、県警に被害届を出していた。元教諭は同月、懲戒解雇されている。
送検容疑は昨年9月24日朝、同県上郡町の高校グラウンドで、女子生徒の顔を1回平手打ちし、生徒に口を開けにくくさせるなどの重傷を負わせた。さらに翌25日朝には同校グラウンドでこの女子生徒の尻を蹴るなどの暴行を加えたとしている。
同校によると、同24、25日の両日、ソフトボールの地区大会が開かれており、元教諭は24日の試合でこの生徒がユニホームを忘れてきたことを生徒の母親からの電話連絡で知り、立腹。母親に「1発どついていいですか」と告げ、生徒の頰を平手でたたいた。教諭はその後の試合中、ベンチエリアにこの生徒が立ち入ることを禁じ、「帰れ」「お前なんかいらん」と暴言を浴びせた。
生徒はたたかれた際に口の中を切ったほか、口を開けにくい状態が続き、「外傷性開口障害」と診断された。生徒は精神的なショックを受け、その後登校できなくなり、転校したという。
同校の担当者は取材に「既に本校の職員ではなく、答える立場にない」と話した。
兵庫県姫路市豊沢町の姫路女学院高校で、ソフトボール部顧問を務める40代の男性教諭が先月、1年生の女子生徒(16)の顔をたたき、全治1カ月のけがを負わせていたことが同校などへの取材で分かった。
体罰の後、女子生徒は顎が外れた状態で5時間以上、顧問のそばに立ち暴言を浴びせられたという。精神的なショックも大きく登校できない状態で、生徒側は3日にも兵庫県警に被害届を提出する。
同校などによると、男性教諭は9月24日朝、兵庫県上郡町であった地区大会に、女子生徒がユニホームを忘れて来たことを母親からの連絡で知り立腹。母親に電話で「1発どつきますよ」と話した後、生徒の頬を1回たたいて「帰れ」「お前なんかいらん」などと暴言を浴びせたという。女子生徒は顔をたたかれた衝撃で顎が外れた。
女子生徒は教諭に許してもらおうと、午後になってもそばに立っていたが、教諭は「お前なんかおらんでもやっていける」などと暴言を吐き続けた。大会は翌日もあり、尻を蹴られ、頭をたたかれたという。女子生徒は口を開けにくい状態が続き、外傷性開口障害と診断された。
男性教諭は保護者から面談を求められ、26日夜に学校に体罰を報告した。同校は10月1日、ソフトボール部の保護者説明会を開き、同校を運営する「摺河学園」の摺河祐彦理事長らが謝罪した。今後、男性教諭の懲戒処分を検討する。男性教諭は「申し訳ないことをしてしまった」と話しているという。
同校は2020年、兵庫県播磨高校から校名を変更した。(森下陽介)