福岡「療育」NPOで監禁 理事長に懲役3年 福岡地裁判決

福岡「療育」NPOで監禁 理事長に懲役3年 福岡地裁判決
毎日新聞 2023/1/20(金) 15:41配信

 発達障害のある中学生ら3人を「療育」と称して相次いで監禁したとして逮捕監禁罪に問われた、障害者支援のNPO法人「さるく」(福岡市)の理事長、坂上慎一被告(58)=同市早良区=に対し、福岡地裁は20日、懲役3年(求刑・懲役4年)の実刑判決を言い渡した。伊藤寛樹裁判官は「指導や療育などの正当な事由を見いだす余地はなく、手っ取り早く制裁や威嚇を加えて服従させる目的で悪質な逮捕監禁を繰り返した非人道的、常習的犯行だ」と指弾した。

 判決は、被告が不意を突くように被害者宅へ乗り込み、さまざまに威圧して手足を拘束し、車に乗せて連行したり玄関の土間に寝かせたりして自由を奪ったと認定。一晩続いた事案も複数あり「(被害者に)恐怖や屈辱を負わせる程度が強く、人格を無視している」と批判した。

 また、「被告の規範無視の態度は著しく、反社会性が際立って相応の非難を免れない」と指摘。被告が事業などで一定の成果を上げていた事情を踏まえても「量刑評価が大きく左右されるとはいえない」などと実刑とした理由を説明した。

 判決などによると、子どもの問題行動に悩む保護者から相談を受けていた坂上被告は2017〜21年、当時13〜15歳で中学生だった男性3人の自宅を訪れ、手足を結束バンドなどで拘束。粘着テープで目隠しして暴行し、車で福岡県内の山道や運営する障害者施設「くるめさるく」(同県久留米市、22年9月閉所)に連行するなどして監禁した。

 うち2人の事案で共謀したとして同罪に問われた、元小学校教諭の男性(37)=同県篠栗町、懲戒免職=は懲役2年、執行猶予5年の有罪判決が確定した。【佐藤緑平、平塚雄太】

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