【長崎】部員の頬を平手打ちなど…瓊浦高校野球部元監督ら体罰で謹慎処分
長崎文化放送 2023/2/2(木) 20:32配信
長崎市の私立瓊浦高校の野球部で元監督や元コーチらが部員に体罰を繰り返していた問題で日本学生野球協会は元監督ら4人を謹慎処分としました。
学校によりますと、野球部の元監督と元副部長(現部長)、元コーチはおととし夏ごろから去年12月上旬にかけて、部員に暴言や体罰を繰り返していました。
処分は日本学生野球協会が1月31日の審査室会議で決定しました。
部員の頬を平手打ちしたり、体に硬式ボールを当てたり、寮の畳の上に正座させたりする体罰をしたとして、元監督を7カ月間の謹慎処分。
部員の肩を両手で押した元副部長と部員の脇腹や胸をつねった元コーチを2カ月間の謹慎処分。
高野連への報告を怠った現監督を1カ月間の謹慎処分にしました。
学校は「全員体罰への認識が甘かった。生徒目線の時代に合った対話型の指導に力を入れる」としています。
瓊浦高校では野球部のほかバドミントン部など3つの部活でも体罰が発覚しています。
長崎市の私立瓊浦(けいほ)高の男子バドミントン部や野球部で監督らによる体罰や暴言があった問題で、19日に学校に体罰アンケートの記載を求められた生徒から「担任に『(加害教職員を)おとしめるようなことは書くな』と言われた」との声や、「体罰についてだけ回答するように言われた」との声が出ていることが関係者への取材で分かった。関係者からは「本当に事実究明や再発防止につながるのか」との懸念が上がっている。
関係者や学校によると、男子バドミントン部や野球部での体罰などを受け、19日に全校生徒を対象に体罰に関するアンケートを実施。4月以降に体罰を受けたかや時期、場面、場所、内容、負傷内容などを尋ね、体罰以外の不適切行為や暴言について直接尋ねる項目はなかった。
関係者によると、実施の際に担任が特定の加害教職員の名を挙げて「おとしめるようなことは書くな」との趣旨の発言をしたり、別の担任が「体に直接触れられたことだけを書くように」などと指示をしたりしたという。
校内では今回のアンケート前から、野球部顧問に無断で寮の部屋に入られたり私物を触られたりするなど、体罰以外の不適切行為や暴言を受けたとの訴えも生徒から上がっている。
アンケートを巡る指摘について、同校の佐藤一司教頭は取材に「うみを出し切らなければいけないと思い、暴言なども含めて把握するためにアンケートをした。驚いている」と答えた。【樋口岳大】