就学支援の生徒に 全国旅行支援クーポン「配布する必要はない」校長が発言 「誤った説明をうのみにした」と説明 北海道

就学支援の生徒に 全国旅行支援クーポン「配布する必要はない」校長が発言 「誤った説明をうのみにした」と説明 北海道
北海道ニュースUHB 2023/3/16(木) 13:55配信

 北海道余市町の中学校で、2022年10月の修学旅行で、本来は3年生全員に全国旅行支援で配る予定のクーポンについて、就学支援を受けている複数の生徒に配布していなかったことがわかりました。

 また、この中学の校長が、旅行会社との打ち合わせで「旅行代金を支払っていないのだから、配布する必要はない」と発言していたこともわかりました。

 校長は、「事実として配布しなかったことについては、悲しい思い、つらい思いをさせて申し訳ないと思っている」としたうえで「旅行会社の誤った説明をうのみにしてしまった」などとコメントしています。

 余市町教育委員会や中学校などによりますと、この問題は、2022年10月の本州へ修学旅行で、全国旅行支援で配布されるクーポンについて、校長室で行われた事前打ち合わせで、旅行会社が、就学支援を受けている世帯の生徒は全国旅行支援の対象外であると、誤って説明をしたということです。

 全国旅行支援は、新型コロナウイルスの感染拡大にともない、宿泊先などの地元で飲食や買い物などに使用できるクーポンで、生徒1人に対して、6000円分が配布される予定でした。

 就学支援とは、経済的な理由で学費や給食費などをねん出できない家庭に対して、自治体が支援するもので、余市町では修学旅行費も含まれています。

 今回は、3年生31人の生徒のうち、就学支援対象の7人に対して、旅行会社からは、受け取れない生徒の思いもくんで、全員に配布しない選択案も提案しましたが、校長から、就学支援の対象の生徒には「クーポンを配布する必要はない」と発言。

 就学支援対象の7人以外には配布することを決めたということです。

 UHBの取材に対し、校長は、「事実として配布しなかったことについては、悲しい思い、つらい思いをさせて申し訳ないと思っている」と話しました。

 また、「代金を支払っていない世帯にクーポン配布する必要がない」と発言したことについて「旅行会社の誤った説明をうのみにしてしまった。国の政策がそうであれば従うべきだと思った」などとコメントしています。

 クーポンが配布されたなかった生徒の家族から苦情を受けた中学校は、説明会を開くなどして謝罪したということです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする