中2生徒の自殺調査報告書、黒塗り内容が一時閲覧可能な状態でHPに掲載 宮城・亘理
河北新報 2023/7/4(火) 6:30配信
宮城県亘理町吉田中2年の男子生徒=当時(14)=が2019年3月に自殺した問題で、町教委の第三者委員会が22年8月に答申した原因究明のための調査報告書を巡り町教委は3日、生徒や調査協力者の個人情報の黒塗り部分を外せる形で町ホームページ(HP)に一時掲載していたと明らかにした。閲覧した町民からの指摘で発覚した。
■コピペや音声ソフトで読み取れる状態、町民から指摘
町教委は情報漏えいの被害に遭った可能性のある関係者に、今回のミスを報告していない。被害の報告は現時点でないという。
黒塗り部分は亡くなった生徒や同級生、教員の氏名など約180カ所。弁護士や学識者ら第三者委の委員がプライバシー保護のため協議して黒塗りした。
町は22年9月5日に報告書をHPで公開したが、黒塗り部分をコピーして文書ソフトに貼り付けると読み取れたほか、音声ソフトでも読み上げられる状態だった。
同10日に町民から2件の指摘があり、公開を中止。報告書のファイルを画像化して読み取れないよう処理し、数日後に再掲載した。5〜10日の閲覧は計68件あった。
町教委教育総務課の担当者は「黒塗りが外せる状態であるとは知らずに掲載してしまった。内容に関し臆測がむやみに広がるのを避けるため、関係者に報告しなかった」と説明する。
第三者委の報告書は、いじめ行為3件や教諭の不適切な指導などを認定した一方、自殺との因果関係は確認できないと結論付けた。遺族の要望を受け、町は22年12月に再調査委員会を設置し、検証が続いている。報告書は再調査委の始動と同時にHPでの公開を取りやめた。
遺族は取材に「こんな事態が起きていたとは知らず非常に驚いた。なぜ起きてしまったのか、町は説明してほしい」と話した。