いったい何が? ある中学校で学校運営や生徒指導に保護者や教師から疑問の声が相次ぐ【徳島】

いったい何が? ある中学校で学校運営や生徒指導に保護者や教師から疑問の声が相次ぐ【徳島】
JRT四国放送 2024/2/7(水) 20:00配信

徳島県内のある中学校で、学校運営や生徒指導を巡り保護者や教師から疑問の声が相次いでいます。

いったい何が起こっているのでしょうか?

2023年11月14日 英会話講師の不適切な発言
県内のある中学校です。

この学校では2023年の11月14日に、英会話の講師が指導中に生徒の喋る英語を「ガーベージ」(ゴミ)と呼ぶなど、不適切な発言があったとして問題となっていました。

2024年2月5日 保護者説明会
四国放送がこの問題を報道したのは、2023年の12月22日でした。

それから1か月以上たった2024年2月5日の夜、保護者の求めに応じ、中学校で保護者説明会が開かれました。

関係者によりますと、説明会には校長をはじめとした学校側の幹部教師と、保護者約30人が出席しました。

その中で学校側は不適切発言を認め、弁明の余地はないとして保護者に謝罪しました。

この中学校で働く現役の女性教師が、四国放送の取材に対し話したのは…
四国放送の取材に応えてくれた、この中学校で働く現役の女性教師は、学校側の対応の遅さや問題が起こる背景には学校の運営に問題があると言います。

(この中学校で働く女性教師)
「生徒指導についての勉強会や人権問題の勉強会、自分の専門の教科の研修だとかそういうものが一切なく、こういう事例の場合はこういうアプローチをして、このようになりましたという事例集を一緒に勉強するのがない」

この中学校の複数の教師から確認できた学校での研修会は、2023年8月の人権研修と生徒に不適切な発言があった後の研修、そのほかは医療機器AEDの研修でした。

学校側は取材に対し、研修は年間計画を立てて行い、それについては監督官庁に報告していると回答しています。

学校内にはパワーハラスメントと思われる行為が?
この中学校では、学校運営に対し教師がなかなか意見できない雰囲気があり、女性教師はその背景に、学校内でのパワーハラスメントと思われる行為を指摘します。

(この中学校で働く女性教師)
「同僚の教師が管理職と意見が合わず、2023年4月から9月までの間、ぜんぜん中学校の勤務に携われず、職員室からも別の場所に隔離されていた。(生徒と)距離を置きなさいと言われて。(Q.授業ができなかった?)はい」

隔離されていた教師は、保護者側からの強い要望で現在は授業に復帰しているということです。

この女性教師自身も管理職に意見をし、突然の人事異動を経験しています。

(この中学校で働く女性教師)
「8年前にある生徒が自殺未遂をしてしまって。そうなる前に、これはこういう風なアプローチがいいのではないかと管理職に相談したが聞き入れてもらえず、全部批判的にとられてしまい、そういう一年間が続いた。突然、3月31日の午後5時に、あなたは明日から(別の部署)ですと言われたことが驚きとショックと」

そのほかにも複数の教師に確認すると、職員室で多く同僚がいる前で「オマエ」であるとか、「子どもでないんだから」と、幹部から言われる先生もいたと言います。

パワーハラスメントのような行為があったのかどうかの取材に対し学校側は、「学校内部の個別の案件について回答は差し控える」とのことでした。

学校運営を巡り、再三、保護者側からも質問や抗議が行われるも…
(保護者)
「保護者役員会のときに、学校の考えに合わないならよそに行ってくださいというような発言も平気でされた」

この音声は、2023年6月にあった保護者役員会での中学校幹部の発言です。

(中学校幹部)
「保護者総会の時のように1人の人が意見を言うと、だんだん拍手が起こり出して非常に大きな拍手になる。私も心臓に毛が生えている方だと思うが、それでもああいう形になれば本当に引いてしまう。もう開き直りでもないが、『そこまで不満だったら転校してください』とか、そういう言い方になってしまう」

取材に対し学校側は、「そのような趣旨の発言はしたことはない」と答えています。

この中学校で起こっている様々な問題。

この学校を所管する徳島県は、「県にも保護者から様々な相談が入っている。その都度、学校に対し事実確認をした上で改善要請を行うなど、可能な限りの対応を行っている。引き続き適切な学校運営がなされるよう強く求めていく」と、コメントしています。

ここで働く女性教師は、こう訴えます。

(この中学校で働く女性教師)
「いろんな問題にきちんと対処できる方法をまず教員が知るということと、子どもの気持ちを受けとめるということが大事だと思うので、そういう風な教員というか職員室、教育の場であって欲しいと本当に思う」

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