中3生徒いじめ自殺、生徒20人が2年以上に渡ってSNSで暴言…第三者委「学校側の対応不十分」

中3生徒いじめ自殺、生徒20人が2年以上に渡ってSNSで暴言…第三者委「学校側の対応不十分」
読売新聞オンライン 2024/3/19(火) 22:18配信

 大阪府門真市で2022年に市立中学3年の男子生徒(当時15歳)が自殺した問題で、市教育委員会は19日、いじめと自殺の因果関係を認めた第三者委員会の報告書を公表した。久木元秀平教育長は記者会見で「学校は法に基づいた対応ができず、市教委の指導も足りなかった」と謝罪し、10項目の再発防止策を説明した。

 報告書は、昨年12月に第三者委が市教委に答申。受け取った男子生徒の母親(53)と代理人弁護士が今年2月に記者会見し、内容を明らかにしていた。

 報告書では、加害生徒は約20人で、SNS上で「Sine」(死ね)、「Uzai」(うざい)と投稿した暴言など62件がいじめと認定された。死亡するまで2年以上続いたいじめが男子生徒を窮地に追い込んだとし、いじめと自殺は「密接に関連がある」と結論づけた。

 さらに、男子生徒や保護者が繰り返し被害を訴えたにもかかわらず学校側はいじめと認めず、いじめ防止対策推進法に基づく対策委員会を開かなかったとし、「対応が極めて不十分だった」と批判した。

 市教委は再発防止策として、市内の全ての学校で教職員らを対象にした研修を実施したり、子ども専用のオンライン相談窓口を開設したりすると説明。教職員らの処分は「未定」とした。

 男子生徒の母親は取材に対し、「当時の教職員らの処分が行われない状況では、再発防止策を決めても不信感は拭えない」と述べ、市教委の対応に不満を示した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする