バレー部体罰を隠蔽、校長が報告せず…桜宮高バスケ部主将自殺
スポーツ報知 2013年1月11日(金)7時4分配信
大阪市立桜宮高2年でバスケットボール部主将の男子生徒(当時17歳)が、顧問の男性教諭(47)から体罰を受けた後に自殺した問題で、橋下徹大阪市長(43)が10日、怒りを爆発させた。この日、生徒が自殺前日に顧問から30〜40発殴られていた可能性が浮上。「事実なら犯罪」と声を荒らげ、市長直轄のチームを作って100人態勢での一斉調査の実施を宣言した。また、近いうちに自らが遺族と面会する方向で調整していることも明らかにした。
桜宮高と大阪市教育委員会の隠蔽体質がこの日、次々と明らかになった。
同校の男子バレーボール部では、顧問の男性教諭(35)が昨年11月、部員の頭を平手でたたく体罰をしていたことが判明。佐藤芳弘校長は体罰を把握しながら、市教委に報告していなかった。この顧問は、2011年9月には、別の6人の部員に平手打ちなどの体罰を1年4か月間にわたり約250回繰り返したとして停職3か月の停職処分を受け、昨年3月に復帰していた。
顧問は市教委が9日に聞き取りした際は体罰を認めず、10日になってようやく認めており、市教委は「隠蔽していたと取られても仕方がない」としている。
佐藤校長は10日夜に記者会見し、市教委に報告しなかったことについて「(バレー部顧問の)将来的なことも頭をよぎり、報告すると重い処分になるのではと心配した」と釈明。「生徒の将来のことは心配しなかったのか」との質問には「甘かった」とつぶやいた。「11月に調査していれば、(12月の)バスケット部主将の自殺を防げたのでは」と問われると、うつむきながら「結びつくことはなかったと思う。きちんと措置すべきだった」と述べた。
一方、市教委も、自殺した生徒の母親から12月31日に聞き取りを行っていたが、今月9日の記者会見では内容を公表せず、生徒が母親に話した内容が一部で報道されたことを受け、この日ようやく明らかにするなど不手際が続いた。