<我孫子市教委>内申書ミス、生徒が点検へ 専門家は問題視
毎日新聞 2013年3月23日(土)2時31分配信
千葉県の我孫子(あびこ)市教育委員会が、来年度の高校入試から、調査書(内申書)の記載内容の一部について、受験校に提出する前に、生徒側に事前に確認してもらう方針を固め、22日開催の市議会で報告した。100人以上の調査書で記載ミスが発生したことを受けた対応。了承を得るため今後、教育委員に諮るが、昨年、同様に通知表の事前確認を児童・生徒や保護者に要請した横浜市教委は「学校の責任放棄」と批判され撤回した。生徒側に点検の責務を負わせるのはおかしいと、専門家からは問題視する声も出ている。【橋本利昭】
内申書の事前開示は極めて異例。市教委によると、確認を要請するのは、内申書に記載される各教科の5段階評価の点数のほか、部活動や生徒会活動の記録、英語や漢字、数学などの検定の資格の有無。生徒との信頼関係を損なわないよう、生活態度などの担任の評価などは除き、「客観的に分かるデータなどを開示する」(市教委幹部)方向だ。今年秋ごろまでに具体的な開示内容を決め、受験前に確認してもらう方針だ。
内申書の記載ミス問題は今月13日に我孫子市教委が公表したもので、通知表では5段階の「5」と記載されていた成績が、内申書では「3」と記されるなどの間違いが市立白山中学校で大量に確認され、県教委が高校の合否判定のやり直しを指示するなど大きな混乱を招いている。
白山中はこの問題判明後、それぞれの内申書のコピーを今春卒業の3年生全員に配布。その結果、漢字検定の級についての誤記載や、英語や数学の検定の記載漏れも見つかったという。
市教委の高橋俊明教育総務部長は「白山中は緊急にチェックする必要があったため全面開示したが、子供たちへの影響に配慮し部分的な開示を検討していきたい」としている。
横浜市教委は、通知表で単純な誤記載が相次いだため12年7月、児童・生徒側に確認してもらうよう小中校に指示。「責任転嫁だ」「教師の使命感の喪失につながる」などと、教育委員や市議らも批判し、市教委は同11月に方針撤回した。