生徒50人の自転車保険料紛失 太田の中学教諭
2013年4月23日 読売新聞
◆1年間も報告せず
太田市の市立中学校の30歳代の男性教諭が昨年4月、当時勤務していた同市内の別の中学校で生徒約50人分の自転車保険料約26万円を紛失していたことが22日、同市教委などへの取材でわかった。男性教諭は紛失を報告せず、生徒たちは事態が発覚した今月まで1年間、保険に未加入のまま自転車通学などをしていた。市教委は教諭の処分を検討している。
市教委などによると、男性教諭は市内の中学校で安全主任をしていた昨年4月、新入生や2年生の一部から1人3500円〜5000円の自転車保険の保険料を集めた。同保険は、通学や部活の移動などで自転車を使う生徒のため、学校側が加入を勧めていた。
同校では、男性教諭が今春に異動した後、今年度の新入生に保険を勧めたが、その際、既存の加入者が少ないことに気付き、発覚した。同校は今月19日、緊急の保護者会で事態を説明。新たに申込書への記入を依頼した。保険料は男性教諭が弁償するといい、市教委の調査に男性教諭は「なくした」などと答えているという。
市教委によると、昨年4月以降、同校で保険料の支払いが必要な自転車事故は起きていないという。市教委は「重い事態で、緊急の校長会や文書などで再発防止を図りたい」としている。