別の教員による児童いじめ 滋賀県教委に報告せず 野洲市教委
毎日新聞 2022/10/3(月) 18:13配信
滋賀県野洲市の市立小学校で、学級担任が発達障害を疑った男子児童に対していじめ行為を繰り返していた問題で、市教委は3日、前年度に別の学年で起きた担任によるいじめ行為を県教委に報告していなかったと明らかにした。市教委は「重大事態で報告すべきだったが、認識が甘かった」と謝罪した。
この学校では今年2月、4年生の担任だった30代の男性臨時講師が特定の児童をアニメのキャラクターに例えたことで、同級生が児童をからかういじめ行為につながったなどとして、担任を交代させていた。更に2年生の学級を担任する50代の男性教諭が5月以降、クラスの男子児童に「本当に言葉を知らんな」「スルー(無視)しよう」などと不適切な発言を繰り返していたことが発覚した。
市教委は男性教諭のいじめ事案を9月20日に懲戒権限がある県教委に文書で報告したが、29日に毎日新聞が報じるまで公表しなかった。また、臨時講師の事案は県教委にも報告していなかった。県教委に未報告だったことについて、市教委は10月3日の市長定例記者会見で「臨時講師の任期は3月で切れるため、処分のことまで考えが及んでいなかった」と釈明した。
県教委によると、この臨時講師は現在、県内の別の自治体の学校で勤務しているという。【村瀬優子】