埼玉の中1女子自殺訴訟、2審も両親の控訴棄却
読売新聞 4月25日(木)19時24分配信
埼玉県北本市立中1年の中井佑美さん(当時12歳)が2005年に自殺したのは学校でのいじめが原因だとして、両親が市などに損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、東京高裁は25日、請求を退けた1審判決を支持し、両親の控訴を棄却する判決を言い渡した。
設楽隆一裁判長は「自殺の原因となるようないじめがあったとは認められない」とする一方、「学校でいじめ防止を図り、早期に発見、解決することは喫緊の課題だ」と述べた。両親は上告する。
控訴審では新たに、元同級生の女性が「いじめの話を聞いたことがある」などと証言。両親側は「学校側はいじめの実態を調査せず、適切な対策を講じなかった」と改めて主張したが、高裁は1審判決同様、「自殺の理由は分からず、原因となるいじめがあったと認めるのも困難だ」と退けた。