<青石綿>改修後も破片見つかる 堺の高校

<青石綿>改修後も破片見つかる 堺の高校
毎日新聞 2013年5月30日(木)22時42分配信

 校舎改修時の昨年11月に毒性の強いアスベスト「青石綿」の飛散が確認された大阪府立金岡高校(堺市北区)で今月28日、改修済みの校舎内外で新たに青石綿など九つの石綿破片が見つかったことが分かった。問題発覚から半年間も、飛散した石綿を回収できていなかった可能性が浮上した。被害者支援団体は「府教委の対応はずさん」と批判している。

 府教委によると、測定業者が28日午前、同校を訪れた際、青石綿が飛散した普通教室棟(4階建て)の東側扉の内側に約1.5センチ四方の石綿らしい破片が落ちているのを見つけ、学校に届けた。分析の結果、30日に青石綿と判明した。同じ棟の校長室前付近の中庭でも、成型板と呼ばれる建材の破片(最大縦30センチ、横10センチ)が八つあり、白石綿を含んでいた。府教委はさらに、青石綿と似た破片を三つ見つけ、分析を進めている。

 府教委は校内の一部を立ち入り禁止とし、担当者は「なぜ今、石綿があったのか分からない」と話している。来月1日に空気中の石綿濃度を測定する。

 石綿被害者を支援する関西労働者安全センターは問題発覚以降、生徒を校内に入れずに徹底した清掃作業をするよう府教委に申し入れていた。同センターは「生徒の安全を第一に考え、今からでも信頼できる業者に完全な清掃作業を依頼すべきだ」と指摘している。 校舎の改修では、普通教室棟の各階の窓の外側にあるひさし下に吹き付けてあった青石綿が飛散。昨年11月段階で、同棟内の教室や別棟の特別教室から青石綿が検出された。【大島秀利】

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