(朝鮮日報日本語版) 【コラム】盗作対策、システムで防ぐ英米と騒ぐだけの韓国

(朝鮮日報日本語版) 【コラム】盗作対策、システムで防ぐ英米と騒ぐだけの韓国
朝鮮日報日本語版 2013年6月2日(日)9時20分配信

 韓国ではまだあまり知られていないが、米国や英国の大学では教授も学生も有料の「盗作検知プログラム」を利用している。最も有名なのは多国籍企業が提供する「ターンイットイン」だ。1994年に米国カリフォルニア大学バークレー校の学生たちが初めて開発し、今では126カ国・地域で使われている。

 ターンイットインのデータベースには全世界11万の学術誌に掲載された論文1億2000万件、学生のリポート3億件、ウェブページ240億件が登録されており、英語、ドイツ語、中国語、アラビア語、韓国語など15言語でサービスを利用できる。学生が書いたリポートや論文を登録すると、膨大なデータベースと照らし合わせて盗作の疑いがある部分を抽出する。所要時間は平均13秒。原本と学生の文章を並べて表示し、最終判断は学校や教授に委ねる。

 ターンイットインの英国本社から先ごろ、本紙の取材チームに電子メールが届いた。「韓国の大学生370人を対象に盗作の経験があるかどうかをメールで調査しているが、関心はあるか」というものだった。相手は盗作をあぶり出す閻魔(えんま)大王として有名な会社だ。「当然だ。調査が終わり次第、結果を教えてほしい」と返答した。そしてついに結果が届き、緊張しながらメールを開いた。報道資料は「韓国の大学生のうち40%以上が『盗作経験がある』と回答した」という文章で始まっていた。ウェブサイトの文章をコピーし、自分が書いたかのように装うケースが多かったという。夜勤者でごった返す編集局で英国からのメールを見詰めながら、40%が驚くべき数字なのか、それとも幸いというべき数字なのか、ひたすら悩み続けた。

 だが、私たちが本当に悩むべきことはほかにある。独創性が重要だということは誰もが知っている。米英と韓国の違いは、彼らはシステムで解決し、韓国はただ騒ぎ立てるだけという点だ。

 米英は約20年前から幅広いデータベースを構築し、これをIT(情報技術)と組み合わせて盗作検知プログラムを開発してきた。その結果、今では修士・博士の学位論文はもちろん、学部生の中間・期末リポートに対しても盗作検知プログラムを使うのが当たり前になっている。学生たちをはなから疑ってかかるような方法を批判する人もいるが、盗作を防止するシステムが必要だという大前提に異議を唱える人はいない。教授たちも授業中「盗作が見つかったら一生世間に顔向けできないほど恥をかくことになる」と繰り返し強調している。一方、韓国は2−3年ごとに盗作が議論を呼んでいるにもかかわらず、そのたびに騒ぎ立てるだけで、システムで解決しようとはしてこなかった。

 データベースの構築だろうと検知プログラムの開発だろうと、米国人や英国人にできて韓国人にできないはずはない。「泥棒が多い」と泥棒の悪口ばかりを繰り返す韓国のやり方と、泥棒の見張りをたくさん置いて盗む気をなくさせようとする米英のやり方のうち、どちらが合理的だろうか。韓国も早くから見張りのシステムを作っていれば、テコンドーの五輪金メダリストによる盗作疑惑が持ち上がることもなかったかもしれない。

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