「アカハラ」認め275万円賠償命令 地裁判決 兵庫
産経新聞 2013年6月29日(土)7時55分配信
■神大など「裁量権逸脱」
神戸大学大学院医学研究科(神戸市灘区)の元准教授の男性(58)が、同科の科長だった元教授の男性からアカデミックハラスメントを受けたとして、大学と元教授に対し各1000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が28日、神戸地裁であった。小西義博裁判長は「退職に応じないための制裁などとして研究を制限する決定を大学としてしており、裁量権の逸脱、乱用に当たる」と大学に220万円、元教授に55万円の支払いを命じた。
判決によると、元准教授は平成20年1月から元教授から退職を強要され続けたが拒否。元教授は21年1月以降、元准教授の患者を制限するなどし、研究や診療の機会が減らしていた。元准教授は23年7月、同科教授会の決定で再任用されず、任期が終了した。