硫化水素実験、4人入院 伏見の中学、気分不良訴え
京都新聞 2013年7月12日(金)23時39分配信
12日午前11時半〜午後0時15分ごろにかけ、京都市伏見区の京都教育大付属桃山中で、硫化水素を発生させる理科の実験中に2年生15人が気分不良を訴えた。うち男子生徒4人が入院し、点滴を打つなどの治療を受けた。命に別条はないという。同中は119番しておらず、教諭や家族が生徒を病院に連れて行った。
伏見署によると、校舎1階の理科室で4時間目の授業中、硫化鉄に塩酸をかけて硫化水素を発生させる実験をしていた。理科室には理科担当の男性教諭1人と生徒38人がおり、実験中に生徒15人が気分不良で室外に出た。
授業終了後の午後1時半ごろ、生徒3人が再び気分不良を訴えたため教諭がタクシーで同区の病院に運んだ。また、帰宅した生徒1人も体調が悪くなり、午後5時ごろに家族が病院に連れて行った。4人とも点滴を受け、うち1人は酸素吸入の治療も受けた。4人全員が入院したが、意識は全員はっきりしている、という。
生徒が入院した病院から連絡を受けた伏見署が、実験時の詳しい状況を調べている。
中学校の説明では、4人は硫化水素中毒と診断され、頭痛や気分不良を訴えているという。藤原みつる副校長は「事故が起きて責任を感じている。危機管理の点から消防や警察に連絡すべきだったと反省している」と話している。