2年前、聴覚支援学校で体罰?…宮城で調査中

2年前、聴覚支援学校で体罰?…宮城で調査中
2013年7月16日 読売新聞

 宮城県立聴覚支援学校(仙台市太白区)の30歳代男性教諭が児童に体罰を加えていた疑いがあるとして、県教育委員会と同校が調査に乗り出していることが12日、分かった。

 男性教諭は調査に対し、「2年前のことで記憶があいまい。よく覚えていない」と話しているが、寄せられた情報や児童への聞き取り調査の結果、県教委などは、体罰の疑いが濃厚だとみて現在、解明に向けた実態調査を行っている。

 同校によると、男性教諭は2011年秋、当時担任を務めていた小学6年生のクラスで、複数の児童をたたくなどの体罰とみられる行為があったという。

 今年4月上旬、「体罰があるのではないか」との匿名の情報が同校に寄せられた。同校は同月、男性教諭を始め、体罰を受けたとされる児童に対して聞き取り調査を実施。同校はその結果を県教委にも報告し、県教委と連携して現在、行為の具体的な内容や詳しい動機などを調べている。

 情報提供の前、文部科学省の指示を受け、県教委が今年1〜4月、県立学校を対象に体罰の調査を行ったが、県立聴覚支援学校での体罰は確認できなかった。

 菊池矢恵子校長は読売新聞の取材に対し、「男性教諭は指導熱心で、定評があった。具体的な内容が把握できておらず、子どもたちへの影響も考えて今も慎重に調べている」と説明した。

 県教委によると、県立学校で体罰が行われたかどうかについての調査は、原則として、〈1〉学校が教諭や生徒から簡単な聞き取りを行う〈2〉体罰の可能性が高いと判断した場合に、学校は県教委に報告し、両者が連携して詳しい調査を実施する――という流れで行われる。今回の県立聴覚支援学校の調査は、〈2〉の段階に進んでいる。

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