小6女児の自殺未遂で会見
長崎新聞 2013年7月20日(土)10時29分配信
長崎市立小6年の女児(11)が7日に自殺を図り意識不明の重体となっている問題で、市教委は19日、会見を開き、女児が修学旅行の班決めで仲間外れにされそうになったり靴を隠されるいじめを受けていたことを明らかにした。市教委は「いじめが自殺未遂の要因の一つであることは否定できない」との見方を示した。学校側は2月に靴隠しが起きた際にいじめと認識しながら市教委に報告しておらず、校長は「怠慢だった」と謝罪した。
市教委の松本健吾学校教育部長は「自ら命を絶とうとした苦しみに寄り添うことができず、児童とご家族に心からおわび申し上げます」と頭を下げた。
市教委によると、今月3日、9月に予定される修学旅行で見学先などを一緒に回る班を決める際、同級生が女児のことを「仲間外れにしよう」とほかの児童3人に持ち掛けた。3人はそれに応じず担任に報告。5日の学級会で同級生は涙を流して女児に謝った。女児は「私は大丈夫です」と話していたという。
女児が5年だった今年2月にも、朝のクラブ活動の練習中に上履きが隠され、校舎内で見つかった。学校側はいじめと判断したものの市教委に報告せず、継続的なケアもしなかったという。
市教委は学期ごとにいじめの内容や件数を報告するよう各校に通知している。会見に同席した校長は「意図的に報告を上げなかったわけではない。私のチェックが足りなかった」と釈明。市教委は校長会などであらためて報告を徹底するよう求める方針。
県警などによると、女児は7日午後1時すぎ、自宅の室内で首をつっているのが見つかり、救急搬送された。今も病院で治療を受けている。