体罰告発文書、県高野連が学校側にそのまま渡す

体罰告発文書、県高野連が学校側にそのまま渡す
読売新聞 2013年9月8日(日)16時57分配信

 東海大山形高校(山形市)の野球部監督(35)が部員を平手打ちする体罰を加えていた問題に関連し、実態を告発する文書を受け取った県高野連が、同校に全文を提供していたことが7日、関係者への取材で分かった。

 文面には体罰などに関する具体的な記述も含まれており、善意の告発者が特定され不当な扱いを受けるおそれもある。日本高野連は「内部告発などがあった場合、文書をそのまま学校側に渡すことは原則ない」としている。

 関係者によると、匿名の告発文書が届いたのは5日。今回の体罰があったとされる日時や場所などのほか、同じ監督による他の体罰などの情報も含まれていた。

 県高野連の江口理博理事長は「匿名の情報なので、それが妥当なものかどうか、きちんと内部調査をさせるために文書を渡した」と事実関係を認めた。渡したのが原本かコピーかは明らかにしなかった。

 内部告発などへの対応について、日本高野連事務局は一般論と断った上で、「原則として、告発が文書であった場合は、口頭で当該都道府県の高野連に伝え、学校に調査をさせるのが一般的。文書のすべてを見せることは、情報提供者を保護する観点から、しないのが普通だ」としている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする