異物混入19件、多すぎる
長崎新聞 2013年10月12日(土)10時52分配信
佐世保市学校給食センター(同市卸本町)が本格運用を始めて1カ月余り。稼働に伴い全27市立中学校で完全給食が実現したが、運用開始後、給食への異物混入が相次ぎ発生。回収中や給食時間の前後に誤って割れた地元陶磁器製の食器は200枚以上に上り、課題も浮かび上がっている。
10月初旬。同市内の中学校の給食時間。係の生徒が「配膳室」で給食を取り、各クラスへ運んだ。3年生の男子生徒(15)は「野菜は苦手だけど、カレーや肉料理がおいしい」と給食を口にした。
同センターは9月2日に本格運用を始め、15校の生徒、教職員計約6500人分の給食を調理、配送。「栄養バランスの取れた食事でありがたい」「共働き家庭の負担が減った」。保護者は完全給食に対しておおむね好意的な反応だが、トラブルも相次いでいる。
市教委によると、今月11日までに給食への異物混入が19件発生。料理から虫や髪の毛、ビニール片などが見つかった。調理中や業者の納品時に混入していたとみられるものが9件、残りは原因が分かっていない。
生徒が食べる前に発見し事故には至らなかったが、運用開始後、2日に1回以上のペースで起きる混入に、市教委も「多すぎる」と困惑を隠さない。再発防止に向け市教委はセンターや業者、学校の各方面に衛生管理の徹底を指示。センターは職員1人を増員して監視態勢を強化した。
三川内焼の強化磁器の食器が割れるケースも少なくない。地元産品の活用を目的に導入したが、生徒や職員が誤って破損した食器は計約220枚に上る。配送業者が回収中にコンテナごと転倒させたこともある。
市はもともと、毎年全体の1割程度は破損が出ると見込んでいて、今回、食器700セット分の追加購入費(約200万円)の補正予算を組んで対応。ただ、一般的に使用される強化プラスチックの食器だと破損が少なく、強化磁器より単価も安い。市教委は「割高だが地元産品に若いうちから親しんでもらい、無機質でない陶磁器で家庭の食卓に近づけたい」と説明する。
一方、各地で発覚している学校給食による食物アレルギー事故。センターでは対応食55人分を専用調理室で作り、担任教諭から対象生徒に直接手渡す配食方法を徹底させており、「誤配などの事故は起きていない」(市教委)という。