【ブラジル】抗議デモの余波再び サンパウロ、リオ、クリチバで
サンパウロ新聞 2013年10月18日(金)6時0分配信
サンパウロ市とリオデジャネイロ市で15日夜に発生した一連の抗議デモは、軍警察との衝突をはじめ大きな混乱を招いた。警察側の情報によると少なくともリオ市で200人、サンパウロ市で56人が身柄を拘束されたという。サンパウロ市ピニェイロス区のラルゴ・ダ・バタタで午後5時に抗議活動を開始したデモ隊の中心メンバーは、今月1日に学長選挙を求めて学長室前で抗議を行ったサンパウロ総合大学(USP)の学生グループだった。一方、パラナ州ではクリチバ市議会の建物がバス運賃の値下げを要求するデモ隊によって占拠されている。16日付の地元紙が報じた。
サンパウロ市内でデモ行進をしていたグループはエウゼビオ・マトーゾ大通りに到着するまでは平和的に抗議デモを行っていたが、一部の参加者がホンダの販売店のガラスを割ったことで暴動に発展し、マルジナル・ピニェイロスとの交差点付近で軍警察と衝突した。投石などを行うデモ隊に対して軍警察はゴム弾、威嚇弾、催涙ガスで応戦した。これに驚いた一部のデモ参加者が家具店「トッキ&ストッキ」の店内へ逃げ込んだが、その際に店内でも暴動が発生したとしてその場で44人が警察に逮捕された。
USP学生自治会(DCE)役員のペドロ・セラーノ氏(22)は「警察はあらゆる方向から威嚇弾を発射してきた。だから近くの店内に逃げるしかなかった」と弁解している。このほか、複数の銀行とサンパウロ地下鉄(メトロ)のブタンタン駅で破壊行為が確認された。身柄を拘束された合計56人は第14地区警察署(ピニェイロス)に連行されたが、夜中までに少なくとも8人が釈放されたとみられる。
一方リオ市では、市議会で承認された昇進・給与プランに不満を表明するため8日からストに入っていた市と州の教育委員会に所属する教師たちがデモ活動を行った。平和的に進められていたデモ活動だったが、教員組合の一部がデモ終了を表明した午後8時ごろ、それに反対する数人が国立図書館の塀を撤去しようと試み、その後もセントロ区で破壊活動が3時間にわたり行われた。
市内中心部のリオ・ブランコ大通りでは多くの銀行店舗が破壊され、マクドナルドの店舗やアンゴラ領事館と米国領事館なども被害を受けた。さらに軍警察の車両に火が放たれたほか、市内各地の路上でもごみが放火されて道路が閉鎖された。軍警察の機動隊は午後11時ごろ、デモ隊によって占拠されていた市議会を包囲し、容疑者60人の身柄を拘束したという。
なお、パラナ州クリチバ市では15日夜から市内バス運賃の値下げを要求するグループによる市議会の占拠が始まっている。