裁判長に「違法なのはお前だ…」原爆忌集団暴行疑いの中核派5人、大混乱の初公判一部始終

「軍事法廷じゃないか!」「違法なのはお前だ!」。令和5年の平和記念式典で対応していた広島市職員に集団で暴行したとして、暴力行為法違反(集団的暴行)罪に問われた中核派活動家の冨山小太郎被告(38)=大阪府高槻市=ら男5人の初公判が今月10日、広島地裁で開かれた。5人は事件を露骨な政治弾圧で国家による犯罪と主張。いずれも起訴内容を否認し、公訴棄却を求めた。証拠として提出された事件の動画が傍聴席から見えず、支援者のいらだちが最高潮に。裁判長に罵声を浴びせ、収拾がつかない事態に陥った。 ■戦争やめるために「闘う」 地裁でもっとも大きく、60人分の傍聴席が埋まった304号法廷。罪状認否で、A4判6枚の「意見」を述べた冨山被告は、自身の生い立ちや思想背景などを明かす中で、かつて京都市の新成人代表にも選ばれたとのエピソードを披露した。 20歳過ぎの頃、8月6日の広島を初めて訪れ、原爆投下の午前8時15分になっても、反戦シュプレヒコールを上げる人を目にし、戦争をやめるのは黙禱(もくとう)ではなく「闘うこと」との考えに至った。もっとも、自身の母からは「式典で発言する側だったのに、式典に抗議する側になった」と悲しまれたという。 いずれも中核派活動家の松木誉明(たかあき)(59)=東京都江戸川区と、古郡陸(ふるこおり・ひとし)(41)=同、高田暁典(37)=大阪府八尾市、西納岳史(38)=同府豊中市=もそれぞれ「意見」を述べ、冒頭手続きは1時間以上に及んだ。 その後の証拠調べの手続きで、検察側は暴行とされる衝突の一部始終を写した動画(中核派全学連による「前進チャンネル」など)を流したが、法廷の大型モニターでは公開されなかった。音声のみが傍聴席に届いた。 いらだち始める被告の家族ら支援者。「こんなんおかしいやん、何の時間やねん」。怒りの矛先は、訴訟指揮を取る角谷比呂美裁判長に向いた。 「憲法違反だ!」「傍聴人に見せられないってことだろ!」。1人が退廷を命じられて出たが、憤懣(ふんまん)やる方ないのは活動家の支援者たち。閉廷後も法廷に居残り、角谷裁判長をののしり、糾弾した。

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