デジャブ? 韓国の大統領支持者による裁判所襲撃が4年前の米連邦議会議事堂襲撃と酷似している理由

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が、内乱を首謀した疑いなどで1月19日に逮捕された。その逮捕状を出したソウル西部地方裁判所に19日未明、大統領の支持者たちが侵入し、暴徒化して施設を破壊した。被害総額は、推計で6億〜7億ウォン(6400万〜7500万円)に上ると裁判所は明らかにしている。 別の場所で警察官に暴行を働いた大統領の支持者も含めて、これまでに90人が拘束されており、その約半数が20〜30代だと報じられている。そのなかには、裁判所での混乱ぶりをライブ配信したYouTuber数名も含まれる。 英紙「ガーディアン」は、大統領の支持者らによる裁判所の襲撃が、いまから4年前の2021年1月6日に起こった米国連邦議会議事堂の襲撃事件とよく似ていると指摘する。 実際、尹大統領の支持者たちは、その「1月6日」を形も中身も模倣しているのだと同紙は書く。トランプ支持者たちが掲げた「ストップ・ザ・スチール」というプラカードや「MAGA」キャップを思わせる野球帽から、2020年と2024年の国会議員選挙は不正だったという事実無根の主張に至るまでだ。 1月6日の議事堂襲撃を煽動したドナルド・トランプは、敵陣営と「フェイク」だと彼が言い張る主要メディアにいるその仲間たちを威嚇するために、個人攻撃を繰り広げ、刑務所にぶち込むと脅迫したが、尹大統領も同様のレトリックを用いて、根拠もなく野党の政治家たちを「反国家的、親北朝鮮」だと非難してきたと同紙は指摘する。 さらに、尹大統領の支持者たちがYouTubeを使って、国会議員選挙の結果をめぐる事実無根の陰謀論を拡散させている点も、1月6日と似ているとしている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする