1月22日、JR長野駅前で男女3人が男に刃物で刺されて1人が死亡し2人が重軽傷を負った事件で、26日の朝、40代の男が殺人未遂の疑いで逮捕された。警察は、無差別に襲った可能性があるとみて捜査している。こうした事件の共通点について元徳島県警捜査一課の秋山博康氏が分析した。 警察は、長野市の無職・矢口雄資容疑者(46)を殺人未遂の疑いで逮捕し、身柄を長野中央警察署に移送した。およそ220人態勢で捜査を進め、容疑者とみられる男の写真を公開して情報提供を呼びかけていた。 今回の事件は無差別殺傷事件と断定されていないが、こうした事件の実行犯について秋山氏は「無差別の場合は、孤独で社会に対する不満がある。個人的な恨みじゃなくて。だから誰でもいい。誰でもいいというのは人が多いところが逆にいい。大体は心臓部を刺してくるので、(防御するために)カバンを盾にするのも一つの方法」と分析した。 また、一般論として通り魔事件の犯人心理について「捕まってもいいという気持ちはあると思う。完全に自暴自棄で、誰でもいいからやることを達したらいつでも来いというようなところはある。ただ、被疑者の心理としたら、逃げようとするとか証拠を隠滅するのは必然的にある」と語った。 また、無差別殺傷事件は、過去にも2008年に秋葉原で起きた事件や2021年に小田急線の車内で3人が切りつけられた事件、2024年に北九州で起きた中学生2人殺傷事件などがある。 秋山氏は「大体、無差別殺人は模倣犯、(過去の犯罪の手口)を真似するというのがある。数年前に電車内(小田急線)で起きた事件は完全に模倣犯。そして模倣犯の怖いところは、だんだんとエスカレートすること」と指摘した。 さらに、世代との関係性について問われ「就職難(就職氷河期の世代)などがあったりして、自分が就職できないことを、社会を敵に回すようなイメージがある人が犯人である可能性は非常に高い部分もある」とした上で、過去に担当した通り魔事件の犯人は「ちょうど今の年齢で45、6歳ぐらいだった」と説明した。 (『ABEMA的ニュースショー』より)