高校への爆破予告電話、捕まえたら他校教諭

高校への爆破予告電話、捕まえたら他校教諭
読売新聞 2000年8月19日

 「高校に火を付ける」などの脅迫電話をかけていたとして、千葉県警捜査一課などは十九日、県立多古高校の書道教諭広安真司容疑者(42)(千葉県小見川町)を威力業務妨害の疑いで逮捕した。県警では、勤務先の高校の上司に注意されたことに腹を立て、この上司の転勤先に嫌がらせをする目的で電話をかけていたと見て、詳しい動機を追及している。
 調べによると、広安容疑者は先月十七日午前零時十分ごろ、110番を通じ県警へ、同県八日市場市の同県立匝瑳(そうさ)高校(金杉光明校長)を名指しのうえ、「高校に今晩、火をつける」などと通告。同校で合宿していた天文気象部の顧問教諭らに、校舎内の点検や警備などをさせて同校の業務を妨害した疑い。

 匝瑳高校を脅迫する110番電話は、今年一月六日から今月十三日までに計十四回にのぼっており、広安容疑者はこれらの犯行も認めている。ほとんどは「高校を爆破する」という内容で、一月二十六日早朝には、「高校を午前十時に爆破する」との内容の電話があったため、同校は午前十時から予定していた推薦入試を三十分遅らせる措置を取った。

 匝瑳高校には、昨年四月から、広安容疑者の元上司が勤務している。広安容疑者は、この元上司が多古高校にいた当時、仕事ぶりなどで注意されたことがあり、それを根にもって、匝瑳高校へ嫌がらせの電話をかけていたと見られる。

 広安容疑者は、一九八一年に教員に採用され、九〇年四月から多古高校に勤務していた。生徒らは「目立たない先生。そんな大それたことする先生には見えなかった」と驚きの表情だった。(8月19日20:41)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする