2010年3月、福岡県嘉麻市の建設会社の扉に発砲された事件で、福岡県警は19日、指定暴力団・太州会(本拠・同県田川市)代表の日高博会長(76)や同会系組長ら8人を銃刀法違反(組織的拳銃発射)や組織犯罪処罰法違反(組織的建造物等損壊)、器物損壊の疑いで逮捕し、発表した。県警は、同会がみかじめ料などの権益を維持する目的で組織的犯行にいたったと判断し、暴力団トップの逮捕に踏みきった。 発表によると、日高会長らは10年3月25日午前0時50分ごろ、福岡県嘉麻市の建設会社の駐車場で、会の活動としてあらかじめ定めた任務の分担に従い、同社事務所の玄関扉に向けて拳銃で弾丸3発を発射し、玄関扉などを壊した疑いがある。 事件では、玄関のガラスが割られているのを出勤した会社の従業員が発見し通報。駆けつけた飯塚署員がガラス戸2枚が割られ、付近に薬莢(やっきょう)のような物が3個落ちているのを見つけた。けが人はなかった。 太州会は、炭鉱で栄えた筑豊地区に本拠を置く指定暴力団で、県警によると構成員は約70人。過去にも、みかじめ料の要求に応じない業者の事務所などに発砲したとして、組員らが検挙されている。