渡邊圭祐と瀧本美織がW主演を務めるドラマ「財閥復讐~兄嫁になった元嫁へ~」(毎週月曜夜11:06-11:55、テレ東系/Lemino・TVerほか)の第7話「死ぬまで罰を受け続けろ」が、2月17日に放送された。第7話では征一郎(渡辺いっけい)から母親との知られざる関係を聞かされた由貴也(渡邊)が一層ダークサイドに落ち、復讐(ふくしゅう)の炎を再燃。渡邊が復讐にとらわれた由貴也の心情を繊細に演じ、彼の持つ底深い“恨み”を鮮明に描き出した。(以下、ネタバレを含みます) ■元妻の策略で不当逮捕された由貴也 同ドラマは、テレ東とアミューズクリエイティブスタジオが共同制作した完全オリジナル漫画を実写化。欲しいもののためには手段を選ばない妻・絵理香(瀧本)に裏切られた“サレ夫”由貴也が、人生を懸けて一族に復讐(ふくしゅう)する痛快無比な復讐劇を描いた、不倫、復讐、財閥、貧富の差など怒濤(どとう)の展開がめじろ押しの、エッジの効いたリベンジエンターテインメントだ。 幼少期から由貴也に冷徹な態度で接してきた、伊勢財閥グループ会長であり由貴也の父・伊勢征一郎を渡辺いっけいが、征一郎の妻であり、愛人の息子である由貴也を目の敵として虐げてきた養母・伊勢響子を高岡早紀が演じる。 また、幼いころから由貴也を執拗にいじめてきた伊勢財閥の長男で、現在は伊勢グループ最大勢力企業のCEOを務め、絵理香と再婚する由貴也の兄・伊勢雅之役を武田航平が、幼少期から雅之と一緒に由貴也をいじめてきたいとこ・伊勢悟史役を猪塚健太が、由貴也の最大の理解者で、兄・雅之と政略結婚をした花歩役を宇垣美里が、伊勢財閥一族の問題に巻き込まれていく青年・佐竹玲央役を西垣匠が務める。 第7話では、征一郎によって釈放された由貴也が、次なる手として伊勢グループ創業150年記念式典の場で、今までため込んできた数々の不正を暴露し、伊勢家を破滅へと追い込んでいく計画を立てる。 雅之と絵理香は、由貴也を釈放した征一郎に不服を申し立てるも、耳を貸してもらえない。その上、雅之はビジネスにおいても征一郎にメンツを潰されてしまい、征一郎への不信感を募らせていく。父親への不満を口にする雅之に対し、絵理香はなだめながらも恐ろしい計画を考え始める。 ■伊勢家の悪事が記載されたパンフレットが配布 後日、絵理香の恐ろしさに薄々気付き始めた響子が雅之の元を訪れ、絵理香に気を付けるよう助言する。しかし、すでに絵理香を信用し切っている雅之は、響子の言葉に耳を傾けようとしない。 記念式典当日、会場では伊勢家の悪事が記載されたパンフレットが配布され、参列者がざわつき始める。いち早く気付いた雅之と絵理香は、急きょ式典を中止し、すぐさまパンフレットを回収。大事になる前に抑え込むことに成功する。 人がいなくなった式典会場に征一郎を呼び出した由貴也は、先日かつて由貴也が育った町を訪れていた理由を尋ねる。すると、征一郎は「いつか話さねばならないと思っていた」と言い、母・沙織(村川絵梨)との関係を語り始める。 ■知られざる真実を聞かされた由貴也は驚く 大学のサークルで出会い、恋に落ちたこと、一緒になることはかなわず愛人関係を続けていたが純愛だったこと、響子に知られてしまい松嶋電機への嫌がらせが始まって経営が一気に傾いたこと、倒産を免れるため買収を試みるも響子から買収の条件として沙織の解雇を提示されたことなど、知られざる真実を聞かされた由貴也は驚きを隠せない。 罪の意識から自分を養子にしたことを知った由貴也だったが、征一郎の「できることはしたつもりだ」という一言に憤慨。「ふざけんな!」と一喝し、伊勢家での暮らしがどれだけつらいものだったかを語り、「俺にあんたを許す義理はない。死ぬまで罰を受け続けるんだよ。何を言われても、あんたを許すつもりはない」と言い放つ。 そして、「確信したよ。やっぱりあんたは悪魔だ。他人を自分と同じ一人間だと思うことができない悪魔。そんなやつの言い訳を、ノコノコ聞きに来た自分が情けなくなる」と悲壮感たっぷりに吐き捨てる。 ■渡邊の演技が圧巻!「共感せざるを得ない」 この渡邊の演技が圧巻。今までどこか淡々と復讐を進めていく印象の強かった由貴也が、征一郎の言葉によって“最も汚されたくない母との美しい思い出”を汚されたような感覚に陥り、心が揺れて感情が表に出てしまう様子を繊細に表現。 憎い敵の口から出る真実に息をするのも忘れて聞き入り、驚き、征一郎との歩み寄れない隔たりを感じて一気に怒りが爆発し、何が何でも復讐を完遂しなければならないと決意して一層ダークサイドに落ちていくさま、無意識にもどこか救いを求めていたものが完全に途切れてしまったことに気付いて空虚な思いに浸食される様子など、感情の激流に飲み込まれながら表情や口調が変化していく由貴也を熱演。由貴也の底深い“恨み”を一層際立たせた。 SNS上でも「由貴也が父親から衝撃の事実を聞いた瞬間、マジで圧倒!彼の怒りが本当にリアルで、共感せざるを得ない」「由貴也の人生と孤独がつらすぎて、由貴也の涙にもらい泣き寸前だった」「怒りの表情めちゃめちゃ良き~」「渡邊さんは悪役があっている(眼力強)」など、渡邊の演技を絶賛する声が多く見られた。 次回は2月24日(月)に第8話を放送。征一郎の突然の死により、伊勢家で確固たる地位を確立した絵理香。一方、不審に思い征一郎の死を調べた由貴也は衝撃の真実を知る――。 ◆文=原田健