公的研究費の不正使用で学長解任―聖マリアンナ医科大

公的研究費の不正使用で学長解任―聖マリアンナ医科大
2009年3月3日23時10分配信 医療介護CBニュース

 聖マリアンナ医科大は3月3日、川崎市の同大難病治療研究センターで記者会見を開き、会計検査院から公的研究費の不適正な経理処理があるとの指摘を受け、同大で調査した結果、2003年度から06年度にかけて総額4723万5000円の不適正な経理処理があったことを明らかにした。昨年4月から学長を務めていた吉田勝美氏も関与しており、同大は2月25日付で解任した。

 同大によると、昨年11月18日から21日にかけて行われた会計検査院の検査では、▽吉田前学長が行った03年度と06年度の厚生労働科学研究費で経理処理上は消耗品の購入となっているものが、実際は「全国百貨店共通商品券」を購入していた▽同センター教授が主任研究者で、同センター准教授が分担研究者となっている、03年度私立大学等経常費補助金特別補助の経理処理で、消耗品の購入費として計上されている研究費のうち、2600万円の消耗品が翌年度に納入されており、いわゆる「預け金」に該当する―ことを指摘された。
 会計検査院は03年度以降の公的研究費についての全件調査を求め、同大は昨年12月1日に調査委員会を発足させた。

 同委員会の調べでは、吉田前学長が05年度にも290万円の商品券を購入し、その総額が1185万円に上ることが発覚。また、「預け金」については、医学部准教授も関与しており、03年度私立大学等経常費補助金特別補助に係る消耗品の購入費2231万9000円が翌年度の消耗品の購入費に充てられ、04年度にも11万8040円の「預け金」があったことや、厚生労働科学研究費についても、03年度993万1750円、04年度に301万5962円が「預け金」として翌年度の消耗品などの購入費に充てられていたことが明らかになった。

 同大では、吉田前学長を2月25日付で解任。同センターの教授らの処分については、関係省庁から出される処分を待って懲戒などを行う予定としている。

 会見で、同大の明石勝也理事長は「国民の税金から頂いている研究費について、大変ずさんな管理、監督不行き届きがあって、多くの方にご迷惑をお掛けして本当に申し訳ございません」と謝罪した。
 また、同大によると、吉田前学長は商品券購入の経緯について、「自分のやっている研究テーマは疫学的な調査で、いろいろな機材を購入するものでもないので、非常に高額な研究費をもらっても使い切れないことがある。その代わり、データの解析などで謝礼を払うことがあるので、使い切れなかった分について、川崎市内のデパートにいったんは『預け金』のような形を依頼したが断られたため、その代わりに商品券の購入に充てた」と話しているという。

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