県教委の教員採用汚職:富松被告ら、きょう判決 わいろ性どう判断 /大分

県教委の教員採用汚職:富松被告ら、きょう判決 わいろ性どう判断 /大分
2009年3月27日17時1分配信 毎日新聞

 県教委の昇進人事を巡る汚職事件で、商品券20万円の収賄罪に問われ、懲役10月、追徴金20万円を求刑された県教委教育審議監、富松哲博被告(60)=起訴休職中=ら2人に対する判決が27日、大分地裁(宮本孝文裁判長)で言い渡される。富松被告・弁護側は「昇進のあいさつ」などとわいろ性を否定し無罪を主張。裁判所が商品券の趣旨をどう判断するかが最大の焦点だ。
 贈賄側は、懲役2年6月を求刑された元県教委参事、矢野哲郎被告(53)=懲戒免職=で、富松被告への商品券贈与を含め計4件(総額730万円相当)の贈賄罪に問われている。
 起訴状によると、富松被告は08年3月、大分市内の自宅で、離島の小学校長だった矢野被告の参事昇進に便宜を図った謝礼として、商品券を受け取ったとされる。
 検察側は「人物評価や能力はまったく知らない関係で、金額があいさつの範囲を明らかに超えている」と、わいろ性を主張。富松被告は逮捕段階から一貫してわいろ性について否定し「謝礼の趣旨ではない」と反論している。
 一連の事件では小学校教員採用試験や昇進、昇任人事を巡り、県教委幹部や校長ら計6人(うち3人の有罪確定)が逮捕、起訴されたほか、教頭2人が在宅起訴された。捜査などで情実による不正採用や人事が常態化していたことが明らかになり、県教育長を含む計24人が処分された。【深津誠】

3月27日朝刊

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