処分学生が中学講師…京都教育大生集団暴行事件
2009年6月6日8時1分配信 スポーツ報知
京都教育大(京都市伏見区)の男子学生6人が、女子学生(当時19歳)を暴行して集団準強姦(ごうかん)容疑で逮捕された事件で、この6人以外で、現場近くにいて大学から訓告処分を受けた男子学生が、大学卒業後、京都市の市立中学校に勤務し、事件発覚後に退職していたことが5日、分かった。4日には、容疑者のひとりが無期停学中に、小学校の学童保育の臨時指導員をしていたことが発覚したばかりだった。
教師のタマゴによる許されない行為をめぐって、またまた教育現場が揺れた。京都市教育委員会によると、この元学生は今春に同大学を卒業。病気療養中の教諭の代わりに講師として、京都市内の市立中学校に勤務し、保健体育の授業を受け持っていた。5月18日から今月11日まで勤務する予定だったが、6人が逮捕された翌日の2日に「一身上の都合」を理由に退職を申し出た。
元学生が勤務していた中学校の校長は「突然、辞表を出されて驚いた。6人が逮捕された翌日だったので、もしかしたら…という思いはあったが、それ以上は聞かなかった」とし「初めて教壇に立って慣れない部分はあったと思うが、若さ、パワーあふれる人物で、勤務態度も良かった。生徒からの評判もまずまずだった」と残念がった。校長はその際、退職を思いとどまるように勧めたが、本人の辞意が固かったため、辞表を受理したという。
この元学生は事件当日の今年2月25日、6人が犯行に及んだとされる午後9時頃から10時頃の間、現場となった居酒屋の個室の外にいたとされており、見張り役をしていたかどうかなど詳細は現時点では不明。事件後、大学から訓告処分を受けている。京都府警捜査1課は元学生への取り調べについて「(逮捕された)6人の取り調べを優先しているので、その後になる」としている。
市教委総務課ではこの元学生の関与について「詳細は警察に委ねていると」とした上で、同大学から報告がなかったことについて「子供のためにも処分の事実を速やかに連絡してほしかった。いい先生をつくっていこうと、ともに頑張ってきただけに残念」と話した。
同大学の広報担当者は「逮捕された6人以外で、個室の外にいた3人の事件への関与については、本学の聞き取り調査では確認し切れなかった。しかし(暴行を)止めることができたのではないかとの判断で、訓告処分とした。(元学生の)退職については、本人から連絡がなかったので、市教委への報告が遅れた」としている。