県教委:教諭の懲戒免、情報公開せず わいせつ行為、プライバシー配慮理由に /栃木
毎日新聞 2009年11月26日 地方版
県教育委員会は25日、宇都宮市の市立学校に勤務する男性教諭(58)が、授業中に女子の胸を触ったとして、懲戒免職処分にしたと発表した。同市教育委員会は先月22日、男性教諭のわいせつ行為を発表したが、その際の会見では被害者のプライバシー配慮を理由に勤務先が小学校か中学校かを明らかにしなかった。県教委は今回の処分発表でも公表せず、県民への情報公開の観点から疑問が残る対応に終始した。【葛西大博】
会見した県教委の上岡利夫教職員課長によると、男性教諭は9月28日午後12時半ごろ、教室内で少人数指導をしていた際、シャツの上から女子の胸を触った。その後、男性教諭はシャツの中に手を入れ、下着の上から再び胸を触ったという。
男性教諭の話では、これまでにも授業中に4回、同じ女子の胸を触ったことがあった。女子は、男性教諭に怒られることを恐れて言い出せなかったという。同月28日の被害後に母親に相談し、発覚した。男性教諭は「かわいくて、触ってみたいという感情があった」と話しているという。被害届が出ていないことから、捜査は行われない見通し。
学校側は今回のわいせつ事案について、保護者会などを開いて事実の説明をしていない。また、これまで自宅謹慎をしていた男性教諭に関しては、病欠との理由で学校内では事実を伏せていた。
男性教諭が勤務していたのが小学校か中学校かを公表しないことについて、上岡課長は「保護者から子どもの特定につながらないように強い要望があった。個人の特定につながることは公表できない」と説明している。
県教委は監督責任として男性教諭の勤務校の校長を減給1カ月の懲戒処分にし、市教委は教頭を文書訓告にした。県教委によると、学校内の教員不祥事の懲戒処分は今年度は5件・6人目。懲戒処分を受ける教員は08年度は8件・11人、07年度は12件・13人、06年度は5件・6人、05年度は11件・16人に上る。
須藤稔県教育長は「全職員に対し、一人一人の子どもたちの人生に直接かかわる立場であることを深く自覚し、二度と不祥事を起こさせない学校体制づくりを確認させ、再発防止と信頼の回復に努めたい」とコメントを発表した。