虐待:保育士が1歳児に 口にガムテープ、顔に落書き−−八千代の保育園 /千葉
2010年3月4日11時59分配信 毎日新聞
八千代市大和田新田の「高津西保育園」(丹米子園長、117人)で、保育士が1歳の複数の園児に、口をガムテープでふさいだり手でたたくなどの虐待を繰り返していた疑いのあることが3日分かった。同園は社会福祉法人「四恩福祉会」(西村信理事長)が運営し、07年度に市から移管された。市は同園の実態調査に乗り出しており、「再発防止に向けて対応していく」としている。【斎藤有香】
市子ども部によると虐待した疑いがあるのは1歳児のクラス担当の女性保育士(51)で、2月26日付で解雇された。一緒にクラスを担当していた別の女性保育士(35)も依願退職した。他の保育士がガムテープをはがす音や園児をたたく音を聞いたと園側に訴え、発覚したという。
同園が市に説明したところでは、▽今年2月5日、給食を食べなかったとして1歳児の口にガムテープを張った▽昨年6月ごろ1歳児を隣の0歳児のクラスに連れていき、手でたたいた▽昨年12月ごろ、1歳児のほおに色つきのリップクリームで落書きした▽特定の園児を動作に落ち着きがないとして「サル」と呼んだ−−などの行為があったという。退職した保育士(35)は、ほおに落書きされた園児をカメラ付き携帯電話で撮影、昨年末の忘年会で他の職員に見せていたという。
保育士(51)は市が運営していた06年度までは非常勤だったが、民営化後は同社会福祉法人に正式採用されていた。
同園は保育士を解雇した直後の先月末、被害園児4人の保護者に謝罪。今月1日に文書を掲示して他の保護者に知らせた。市は保護者の知人から「園に張り紙がされている。どういうことか」と問い合わせを受け、処分の事実を初めて知ったという。同園は1日と2日に保護者説明会を開いたが理事長は出席せず、市は責任者を含めた説明会を開くよう近く申し入れる方針。
同園は取材に対し「お答えできない」としている。
3月4日朝刊