生徒から借金の教諭ら 県教委が懲戒処分
2010/06/22 21:40 神戸新聞
兵庫県教委は22日、「病気の妻の入院費用を落とした」と偽り、生徒2人から計56万円を受け取った神戸市内の県立高校の男性教諭(41)を、停職3カ月の懲戒処分にした。また、生徒の修学旅行積立金や給食費など約430万を横領した宝塚市立中学校の女性事務職員(43)を懲戒免職処分とした。
県教委によると、男性教諭は体育担当で部活動顧問。1月初め、部活動の備品購入費56万円の紛失に気づいたといい「発覚したら処分を受けると恐れた」と、1〜2月にかけて生徒2人に「入院費が入ったポーチをなくした」などと話したり、メールをしたりし、各28万円を受け取った。
しかし、不審に思った保護者の抗議で、男性教諭は全額を返金。県教委の調べでは、男性教諭は「親族が病気なら、異動はないだろう」などと考え、2007年末ごろから、学校で妻の入院を偽って話していたという。
宝塚市立中学校の女性事務職員は昨年5月〜今年3月、管理していた6つの通帳から14回にわたって計約333万円を不正に引き出し、現金徴収した約96万円も横領。住宅ローンの返済や子どもの学費などに充てたといい、「返そうと思っていたが、まひした」などと説明しているという。横領分は全額返還した。
県教委は、当時の校長(59)も、事務職員が提出した出金伝票の内容を確認していなかったとして減給(10分の1)1カ月の懲戒処分にした。
県教委は、酒気帯び運転や交通費の不正受給、生徒の鼓膜を損傷させた体罰などで、ほかにも5人の懲戒処分を発表した。
(中島摩子)