提訴:評価シート拒否で懲戒の県教職員2人、処分取り消し求め /埼玉

提訴:評価シート拒否で懲戒の県教職員2人、処分取り消し求め /埼玉
2010年8月14日12時3分配信 毎日新聞

 県立学校教職員の人事評価制度で、義務とされる「自己評価シート」の提出を拒み、県教委から懲戒処分を受けたのは不当として、県立高校の男性教員(57)と県立特別支援学校の男性事務職員(60)が13日、県教委を相手取り、処分の取り消しを求めて、さいたま地裁に提訴した。
 自己評価シートは、教職員が自分で指導や校務の目標、達成状況などを書き込み、校長らが面談して学校の目標との整合性などをチェックする。04年に類似の「自己申告書」の提出が義務付けられ、06年の制度改正で現行のシートになった。
 提訴後に会見した2人によると、2人は校長から職務命令を受けたが提出を拒み、ともに08年度に戒告、09年度に減給10分の1(1カ月)の処分を受けた。シートについては「トップダウン方式で教育内容が支配され、柔軟な教育実践ができなくなる危険がある」などと指摘。教育の権利や学問の自由を定めた憲法と、教育自治を保障する教育基本法に違反すると主張している。
 県教育局県立学校人事課の担当者は「訴状を見ておらずコメントできない」としている。【稲田佳代】

8月14日朝刊

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