鹿屋の教え子セクハラ訴訟:「わいせつ行為せず」元校長争う姿勢−−初弁論 /鹿児島
2010年8月28日16時53分配信 毎日新聞
鹿屋市内の中学に通っていた元女子生徒が「校長にわいせつ行為を受け、心的外傷後ストレス障害(PTSD)になった」として、市や元校長(59)に計1500万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が27日、鹿児島地裁(牧賢二裁判長)であった。市と元校長は「わいせつ行為は一切していない」として請求棄却を求め、全面的に争う姿勢を示した。
訴状によると、元生徒は中学3年の07年6月中旬、元校長にドライブに連れ出され車内でわいせつな行為をされた、としている。元生徒側は「信頼していた校長からわいせつ行為をされ、夜も眠れず傷は一生癒えない。市は校長への指導を怠った」と主張している。
答弁書で元校長側は、ドライブに連れて行ったことは認めたが「気分転換のため連れて行き、わいせつの目的は絶対になかった」と反論した。
元生徒と両親は07年、元校長を強制わいせつ容疑で鹿屋署に告訴。鹿児島地検が09年2月、不起訴処分(嫌疑不十分)としたが、鹿児島検察審査会は「(元生徒の)供述に変遷はあるが信用できる」として不起訴不当を議決。地検は10年3月、再び不起訴処分(嫌疑不十分)にした。
元生徒の代理人弁護士は初弁論後、記者団に「検察審査会で不起訴不当の判断も出ており、わいせつ行為を受けた証拠もある。事実を明らかにしたい」と語った。【川島紘一】
8月28日朝刊