「高1、いじめで自殺」 県に賠償求め提訴

「高1、いじめで自殺」 県に賠償求め提訴
2011年04月12日 朝日新聞

 八戸市の県立八戸工業高校1年の男子生徒(当時16)が2007年10月に自宅で自殺したのは、所属するラグビー部の顧問を務める教諭の行き過ぎた指導や部員からのいじめを学校側が放置したことが原因として、八戸市に住む両親が県を相手取り、慰謝料と逸失利益700万円の損害賠償を求める訴えを青森地裁に起こした。

 訴状によると、07年4月に同校に入学した生徒は顧問の勧誘でラグビー部に入ったが、直後から部内でミーティングに参加させてもらえなかったり、ボールをぶつけられたりするいじめにあったという。

 その後5月に退部を決めたが、顧問からしつこく引き留められたうえ、「やめるなら退学しろ」などと言われて精神的に追いまれた。睡眠障害などを起こし、9月ごろにはうつの症状も見られるようになり自ら命を絶ったという。

 両親は県や高校に真実の解明と謝罪を求めてきたが、職員会議の文書が破棄されるなどしたため、提訴に踏み切ったという。両親は県が高校の設置管理責任を怠ったと主張している。

 これに対し県教育委員会は「訴状を見ていないので、現時点ではコメントできない」とした。

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