政治社会人「立て替え金を払え」、ゼネコンが新潟大訴える

政治社会人「立て替え金を払え」、ゼネコンが新潟大訴える
読売新聞 2011年8月23日(火)0時25分配信

 新潟大学(下條文武学長)の先端医療機器購入を巡り、中堅ゼネコン安藤建設(東京都港区)が立て替えた約19億円を支払うよう求めた訴訟の第1回口頭弁論が23日、東京地裁で開かれる。

 「大学側と交わした合意書に基づいている」と主張する安藤建設に対し、大学側は「合意書は、教授の一人が学長印を無断で持ち出して交わしたもので無効」などと全面的に争う構えだ。

 訴状などによると、新潟大は、がん治療・研究施設の開設を計画。米国企業からがん陽子線治療機器を導入することになった。

 安藤建設は、同種施設の施工実績があるため計画に参加。同社によると、〈1〉同社がいったん医療機器を購入し、権利を大学側に譲渡〈2〉同社の負担代金などは大学が補償――との合意が昨年5月、大学側と交わされた。

 同社は同月、頭金1800万米ドル(約17億円=当時)を米国企業に支払ったが、大学側が今年3月になって無効を主張した。

 大学側は4月、「が昨春、学長の公印・私印を無断で使用し、業者と不正に購入契約を結んだ」と発表し、この教授を、有印公文書偽造・同行使容疑で告訴している。

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この医療機器導入を巡っては、下條学長らが4月22日、記者会見を開き、新潟大の男性教授が昨春、学長の公印・私印を無断で使用し、業者と不正に購入契約を結んだと発表。有印公文書偽造・同行使の疑いで捜査機関に告訴状を提出している。

 関係者によると、この教授は、副学長職を3月末で解任された永山庸男教授(55)だとされる。

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