山教組問題引きずる輿石新幹事長 政治とカネ「心配」
産経新聞 2011年8月31日(水)7時55分配信
野田佳彦新首相が30日、民主党の新幹事長に内定させた小沢一郎元代表の側近、輿石東参院議員会長(75)。が問題になったほか、民主党の使途不明金でも名前が挙がる。幹事長は金の流れを一手に握る。識者は「問題があるのではないか」と指摘する。
◆選挙に教職員
山教組出身の輿石氏は、自らの選挙に教職員をフル稼働させてきた。昨年の参院選では甲府市内の小学校教員が学校の封筒を使って、支持を呼びかけたことが発覚。違法な資金集めが半強制的に行われたこともあった。
自ら「教育の政治的中立はありえない」と公言する輿石氏。教育評論家の小林正氏は「山教組が教員を選挙にかり出した問題などはうやむやにされている。日教組の利益代表者が与党幹事長として国政を牛耳る立場に立つのは大いに心配だ」と話す。
遠藤浩一・拓殖大学大学院教授も輿石氏の幹事長起用について「大失敗に終わるだろう。野田首相に期待されているのは国家の再建であって、党という器を守ることではないはずだ」。八木秀次・高崎経済大教授は「民主党は与党と政府の一体化を提唱してきた。その最高実力者の立場に明確なイデオロギーを持つ人物を据えるのは恐ろしい」と危惧する。
◆不明金に関与
一方、「政治とカネ」が不透明な“小沢流”の手法に逆戻りするのではないかとの懸念も広がる。
小沢氏が民主党の要職にいた平成18年4月〜22年6月、党本部から「組織対策費」名目で小沢氏に近い5議員に計37億2510万円が支出された。使途は明かされていない。主な原資は、国会が支払う「立法事務費」。小沢氏の民主党代表就任前はこうした使途不明金はなかった。
5議員には輿石氏も含まれ、9500万円を受領。「政治資金オンブズマン」の上脇博之神戸学院大教授は「党内融和を図るための人事だろうが、政治とカネの点から見ると、こうした人物が政治資金の配分権を握ることには、問題があると言わざるを得ない」と話す。
上脇氏によると、こうした手法は小沢氏の率いた新進、自由両党でも横行し、藤井裕久元財務相ら5議員に計76億円余が支出され、いずれも使途不明になった。上脇氏は「いずれも裏金になった可能性がある」と指摘している。