広工大教授ひき逃げ:不起訴不当の議決−−第1検審会 /広島
毎日新聞 2011年9月27日(火)12時58分配信
広島第1検察審査会は、広島工大の男性教授(67)が引き起こしたとされる道交法違反(ひき逃げ、酒気帯び運転)容疑事件を広島地検が不起訴としたことに対し、不起訴不当の議決をした。21日付。
議決書などによると、教授は昨年12月、安佐南区の県道で酒を飲んだ状態で乗用車を運転。別の乗用車に衝突、横転させ、運転していた男性らにけがを負わせたが、そのまま逃走した、とされる。地検は自動車運転過失傷害罪で略式起訴したが、酒気帯び運転とひき逃げについては「事後飲酒の可能性が否定できない」などとして、容疑不十分で不起訴とした。
審査会は酒気帯び運転について「教授は飲酒運転に対する考えの甘さがあった。社会的に強く非難されるべき」と指摘。ひき逃げについては、人身事故との認識がなく、物損の自損事故だったと主張する教授の弁解を「極めて不自然で、自動車を運転する者としての常識が欠如している」とした。広島地検は「適切に対応したい」としている。【中里顕】
9月27日朝刊