堀越学園:学長に慰労金1億円 理事長辞任で支給決定、教職員給与遅配の中 /群馬

堀越学園:学長に慰労金1億円 理事長辞任で支給決定、教職員給与遅配の中 /群馬
毎日新聞 2011年12月9日(金)12時12分配信

 学校法人堀越学園(高崎市、王豊理事長)の理事会が、今年1月に給与遅配などの経営責任をとって理事長を辞任した堀越哲二・創造学園大学長に対し、1億円の慰労金支払いを決めていたことがわかった。同学園では教職員の給与遅配が続いており、多額の支給決定に「経営悪化の責任を棚上げしている」と批判の声が上がっている。
 6、7の両日、学校法人運営調査を行った文部科学省もこの経緯を把握している模様だ。王理事長は毎日新聞の取材に「理事長辞任による役員退職慰労金を支出した事実はない」とコメントし、理事会の審議内容は明らかにしなかった。
 堀越学長は、学園創設者で理事長を務めていた養父久良氏の死去により、06年6月に理事長に就任、今年1月24日に辞任した。
 同学園は、高崎市内で創造学園大学と専修学校2校、幼稚園2園を運営。09年1月、給与遅配で経営問題が表面化。同年3月には国に虚偽の財務書類を提出したとして補助金が不交付になった。
 10年10月には大学設置申請時の財務書類を改ざんして債務を少なく見せかけたとして、文科省から大学・学部新設を5年間認めない処分が出ている。今年3月には大学が基準に適合しているかを判断する「認証評価」で不認定となっている。元職員が退職金などの支払いを求める訴訟も相次ぎ、慰労金支給決定には学生や保護者からも批判が相次ぐとみられる。【増田勝彦】

12月9日朝刊

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