<大阪市議会>教育と職員条例が成立
毎日新聞 2012年5月25日(金)22時3分配信
教育行政への政治関与を強める「教育行政基本条例案」と職員の規律強化などを図る「職員基本条例案」が25日、大阪市議会の本会議で可決、成立した。一方、保護者の意見を教員評価に反映させる「市立学校活性化条例案」は、30日の本会議で継続審議となる見通し。大阪府では4月に同様の3条例が施行、橋下徹市長が重要政策に位置付ける条例のうち核となる2条例が府市で出そろった。
3条例は橋下市長が3月に提案し、継続審議になった。今議会で大阪維新の会と公明が2条例の一部修正を共同提案。教育条例は維新と公明が、職員条例は維新、公明、自民の3会派が賛成し、修正が反映された。民主系のOSAKAみらいと共産はいずれも反対した。一部を除き6月1日に施行される。
教育行政基本条例は「市長は教育委員会と協議して教育目標を作成する」と規定している。維新は、愛国心の養成などを条文に加えるよう求めたが、公明が反発。「グローバル化が進む国際社会を生き抜くことができる人間の育成」を前文に加えることで合意した。
職員基本条例は、人事評価に相対評価を導入。2年連続最低評価で「勤務実績が良くない」と判断し、指導や研修でも改善されなければ分限免職や降格ができる。また、市の補助金などが支出された団体や外郭団体への再就職を原則禁じた。維新と公明は、職員が退職前の5年間に企業への権限が及ぶ業務を担当した場合、退職後2年間は同様の企業に再就職できないなど、天下り規制を強化する修正案を提案し、自民も賛成した。
橋下市長は本会議終了後、記者団に「議論を積み重ねて成立に至った。協力していただいた他会派にも感謝したい」と述べた。【林由紀子、茶谷亮】
◆大阪市教育行政基本条例(骨子)◆
・自由と規範意識、権利と義務を重んじ、自己の判断と責任で道を切り拓く、グローバル化が進む国際社会で力強く生き抜くことができる人間を育む
・市長は教育委員会と協議して教育目標を作成する
・教育状況に関する情報を保護者らに積極的に提供する
・教育委員は教育目標の達成状況を自ら点検・評価し、市長はその結果に基づいて教育委員の罷免を判断できる
◆大阪市職員基本条例(骨子)◆
・職員の希望で転任させる制度などで意欲ある人材を育成
・区長や交通局長、水道局長、病院局長などは広く公募
・人事評価は5ランクの相対評価。分布割合は上から順に5%▽20%▽60%▽10%▽5%
・人事評価が2年以上連続で最低ランクで勤務実績が不良の場合、降任または免職
・職務命令違反が5回(同じ違反は3回)重なれば免職
・外郭団体などへの再就職を原則禁止