教員不祥事:教員の質向上、検討会議が初会合 相次ぐ不祥事、県教育長が陳謝 /長野
毎日新聞 2012年8月11日(土)13時11分配信
相次ぐ教員の不祥事を受け、県と県教委が共同設置した「教員の資質向上・教育制度あり方検討会議」の初会合が10日、県庁であった。会議は来年3月まで計4回を予定し、12年度末までに倫理向上策などを提言する。阿部守一知事はあいさつで「従来の枠組みを超えて、どう子供を守り、良い教育をできるか検討してほしい」と要請した。
検討会議は学識経験者や首長、公募委員(3人)を含む計18人で構成。倫理向上▽採用・人事▽研修▽評価−−の4分野で部会を設置し、制度の検証や不祥事の防止の対策などをまとめる。
会合で山口利幸・県教育長は冒頭「教育の信頼を大きく損ね、県民におわびしたい」と陳謝。不祥事発生状況や原因について県教委が説明し、委員が検討課題などを話し合った。座長に就任した赤羽貞幸・信州大副学長は「時間が限られているが、実効性のあるシステムを提言していきたい」と述べた。
不祥事は、が少女にみだらな行為をしたとして東御市青少年健全育成条例違反で逮捕された後も続発。8月には7日にが学校プールの更衣室で盗撮をしたとして県警に逮捕され、9日には3月以降、5人の教諭・元教諭が逮捕され、わいせつ行為が原因で教諭5人が懲戒免職処分を受けた。【小田中大】
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■解説
◇垣根越えた取り組み必要
「『学校は子供が安心できる場』という信頼が大きく揺らいでいる」−−。10日の検討会議初会合の冒頭、阿部守一知事は語気を強めた。通常、県の審議会で一般傍聴者の姿はほとんど見掛けないが、この日はほぼ満席の約30人に上り、県民の関心の高さを表した。
止めどない教員の不祥事は、県教育への信頼を失墜させた。ある県内教育関係者は「(不祥事への)対策があったら教えてほしい」と嘆く。教員によるわいせつ行為や、生徒同士のいじめなどは「密室」で起き、発覚しにくく、学校現場だけの対応では限界がある。子供の犠牲者を出さないため、家庭や地域、行政などの垣根を越えた取り組みが必要だ。
県教委の矢崎和広委員長は「(教育の問題を)学校内だけで解決しようとする時代は終わった」と決意を口にする。さまざまな人生経験や知識を持つ外部有識者や公募委員らが検討会議の場で、意見をぶつけ合うことは時宜を得た対応だ。更に会議の場を、県民にオープンにすることが信頼回復への絶対条件だ。【小田中大】
8月11日朝刊