元中学教諭の盗撮:県教委が塩尻市教委を指導 「不祥事報告、不適正」 /長野
毎日新聞 2012年11月2日(金)13時3分配信
塩尻市立中学校で6月、着替え中の女子生徒(当時14歳)を盗撮したとして男性元教諭(55)=依願退職、罰金刑確定=が児童買春・ポルノ禁止法違反容疑で逮捕された事件で県教委は1日、発生当時に適正な報告をしなかったとして、塩尻市教委に是正を求める行政指導をした。市町村教委への行政指導は極めて異例。
県教委が1日公表した報告書によると、校長は2月10日、元教諭が女子生徒の運動着姿などを撮影したこと知った後、市教委に報告した。しかし、市教委は「県教委の処分が出ると、被害生徒が特定される可能性が高い」と判断。本来、県教委に報告義務があるが、報告せず、3月14日に元教諭が退職届を提出した際も「本人が退職を決断したことは重みがある」と不祥事に触れず、退職届を県教委に内申した。
県教委は「市教委は県教委に不祥事を報告せず、教諭の自己都合退職を内申した。適正な懲戒処分などができず、人事管理上、著しく適正を欠く事態を招いた」と指摘した。また、元教諭は10月25日に、受け取っていた退職金を全額返還した。
一方、県教委でも、県教委中信教育事務所が3月14日、被害者以外の保護者から「セクハラ事案があるようだ」と連絡を受けたが、担当者が校長と市教委から聞き取った上で「懲戒処分指針に該当しない」と独自に判断し、本庁に報告しなかった。また、退職届を受けた県教委は当時「年度末で事務が立て込み、理由を確認しないまま受理した」と、安易に受理していた。山口利幸教育長は「連絡、情報共有のスタート時点で問題点があった。連絡態勢の徹底など、改善すべきは改善したい」と述べた。【小田中大】