<逗子ストーカー>「被害者情報に配慮を」警察庁が全国通達
毎日新聞 2012年12月20日(木)21時37分配信
神奈川県逗子市で元教員の小堤英統(こづつみ・ひでと)容疑者(40)が以前交際していた三好梨絵(りえ)さん(33)を殺害し自殺した事件を受け、警察庁は20日、ストーカー事件などの逮捕状の記載では、被害者が知られたくない情報(氏名や住所など)を加害者に知られない配慮をするよう都道府県警に通達した。ストーカー行為などで保護観察付き執行猶予判決を受けている人の動向について、警察と保護観察所との連携を図ることも指示した。
警察庁は通達で、ストーカーや性犯罪、組織犯罪など再被害の恐れがあるケースは被害者が知られたくない情報について逮捕状の請求段階で「配慮が必要」と明記。例えば、結婚前の旧姓や芸能人なら通称名などを記載し、住所は「記載しない」あるいは「○○県内」などの表記にとどめるべきだとした。
三好さんは結婚後の姓や住所を小堤容疑者に知られないよう神奈川県警に要望していた。しかし県警は小堤容疑者を昨年6月に逮捕した際、逮捕状に記載された三好さんの現姓と住所を読み上げていた。
また通達は、ストーカーやDVなどの被害相談について、加害者とされる人物が過去5年間に執行猶予判決を受けている時は、保護観察の有無を確認するよう指示。その人物の特異な動向を把握したら、保護観察所に連絡を取ったり、被害者に同所の相談窓口を教えたりするよう求めた。
逗子の事件で、東京保護観察所は保護観察付き執行猶予判決を受けた小堤容疑者に対し、三好さんへの接触を禁じた「特別順守事項」を定め、違反した場合は執行猶予が取り消される可能性を伝えていた。しかし、その後に小堤容疑者が三好さんに大量のメールを送りつけていた事実を把握していなかった。通達はこうした反省を踏まえた内容となったが、現状では保護観察所の特別順守事項を警察が把握する仕組みはなく、警察庁は法務省と協議している。【村上尊一】