職員採用、厳格化を要請 わいせつ事件で県検証委

職員採用、厳格化を要請 わいせつ事件で県検証委
京都新聞 2010年11月25日(木)22時49分配信

 県彦根子ども家庭相談センター一時保護所で今年7月に起きた嘱託職員による保護児童へのわいせつ事件で、弁護士や精神科医ら7人でつくる県の検証委員会(委員長・野田正人立命館大教授)は25日、嘉田由紀子知事に検証結果を報告した。採用試験や業務管理の厳格化の重要性を指摘し、採用選考時の適性検査実施、保護児童が不安や被害を申告できる仕組みづくり、職員や保護児童の出入りを確認する防犯カメラの設置などを提言した。
 県はすでに研修の強化などに着手済みで、「今後もできるところから対応していきたい」(子ども・青少年局)としている。
 報告書によると、事件は問題を起こした職員の個人的要因が大きいものの、採用の在り方やわいせつ行為が可能だった環境も背景にあったと分析した。改善策は職員体制の見直しと保護所の機能向上、子どもの権利擁護の3分野にまとめた。
 採用試験はプライバシーに配慮したうえで過去の職歴などの幅広い聞き取りや性格などを把握するための適性検査を提案し、試用期間の導入も助言した。夜間当直が2人だけの現状を踏まえ、勤務形態の改善をはじめ、子どもの心理状態に合わせたケアや家庭状況の情報収集などの専門能力を高める重要性も強調した。嘱託職員には採用直後に数日間しか実施していなかった研修の拡充も要請した。
 被害者3人のうち1人は職員に被害を話さなかったことを問題視し、対面以外に保護児童の声を聞く手段として連絡帳や意見箱の導入も盛り込んだ。
 大津市の県庁で野田委員長から報告書を受けとった嘉田知事は「くやしい事件だった。組織体制の中で(問題を)チェックできる仕組みを検討したい」と述べた。

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