(朝鮮日報日本語版) 私立学校校長、42億ウォン横領容疑で起訴
朝鮮日報日本語版 2012年7月21日(土)11時5分配信
学校の資金を横領した容疑で捜査を行っていたところ、総額17億ウォン（約1億1700万円）の札束が自宅の金庫から発見された私立学校の校長が、さらに40億ウォン（約2億7400万円）台の資金を横領していた容疑が浮上した。
ソウル北部地検刑事5部は20日、学校の資金約53億ウォン（約3億6400万円）を横領したり、教員採用の見返りとして金品を受け取ったりした容疑（横領および背任、収賄）で、青園高校の校長Y容疑者（71）を逮捕・起訴した、と発表した。
検察によると、Y容疑者は学校の資金11億8000万ウォン（約8100万円）を横領したほか、教諭2人を採用する見返りとして1億4000万ウォン（約960万円）を受け取ったとして、今年3月に在宅起訴されたが、今回は41億7800万ウォン（約2億8660万円）の横領罪などで起訴された。
これまでの検察の捜査で、Y容疑者は2000年10月から09年4月初めまでの間に41億7900万ウォン（約2億8670万円）、09年4月から10年4月までの間に11億8000万ウォン、計53億5900万ウォン（約3億6800万円）を横領したことが分かった。一方、Y容疑者は08年から昨年にかけ、バス運転手の人件費や英語キャンプの手当、電子黒板の購入費などの名目で9000万ウォン（約620万円）を横領したり、実在しない職員を登録し、月給の名目で6700万ウォン（約460万円）を横領したりした疑いも持たれている。このほか、昨年12月には、青園高校の臨時講師の父親から「息子が青園高校の教諭として採用されるよう計らってほしい」と依頼され、1億ウォン（約690万円）を受け取った疑いもある。
一方、今年2月には、学校の資金を横領した容疑で検察の捜査を受けていたY容疑者の自宅の金庫から、5万ウォン（約3400円）の札束が大量に発見され、総額は17億ウォンに達した。
検察は、Y容疑者による裏金のプールを手助けしたとして、青園高校の管理室長H容疑者（57）ら2人を、また教員採用をめぐる請託に関与したとしてK容疑者（58）ら2人を在宅起訴した。
検察の関係者は「Y容疑者は学校の資金を着服し、自分の資産のように貯め込んだ。私立学校の不正の『教科書』といえる存在だ」と語った。